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With コロナ時代に企業とお客様の接点を強化するには 〜ビジネス版LINE「LINE WORKS」で実現する営業DX〜

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日本国内の利用者数は8600万人を超え、ビジネスの対象となる顧客の多くも利用しているメッセンジャーツール、LINE。企業と顧客の接点を作るためのツールとしても活用されるようになってきました。

しかし営業担当個人のLINEアカウントをビジネスに利用するのは、データ活用やセキュリティの面で課題があります。

主に営業・セールス領域で使えるビジネス版LINE「LINE WORKS」を提供するワークスモバイルジャパン株式会社の中澤亮介氏が、LINEのビジネス活用とそこから得られる顧客データの活用について紹介しました。

※本記事はトレジャーデータ株式会社が主催した「PLAZMA After 3rd Party Cookie〜Cookie規制後のデータ活用とマーケティング 〜」(2021年5月開催)のセッション「With コロナ時代に企業とお客様の接点をLINEで強化するご提言」をもとに編集しました。

中澤 亮介

中澤 亮介 氏

ワークスモバイルジャパン株式会社

市場開発部 部長

2007年から北米外資系企業に約8.5年間従事後、2015年末にワークスモバイルジャパン入社、ビジネスチャット市場へのMarket-inを戦略軸として市場浸透に邁進。現職では、「LINE WORKS外部接続サービス」による「Sales Tech市場へのGo To Market」を主軸に新しい領域への市場浸透をミッションとして活動中。

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<目次>

生活インフラとして定着した「LINE」

日本国内のLINE利用者数は8,600万人を超え、このうち約85%がデイリーアクティブユーザーです。日本国内におけるメッセンジャーツールプラットフォームとして定着したと言ってよいでしょう。

LINEが日本国内の「生活インフラ」として定着

このような背景を踏まえ、NAVER傘下の2社がLINEユーザーに対して広告宣伝を行うためのツールを提供しています。LINE社の提供する「LINE公式アカウント」と、ワークスモバイルジャパンがセールステック領域における営業ツールとして提供する「LINE WORKS」です。

ワークスモバイルジャパンについて

LINE公式アカウントは一般ユーザー向けに一斉配信、または部分集合に対してセグメント配信を行うツールで、主にマーケティング領域で活用されるツールです。一方で、営業領域には公式のツールがなく、営業担当は顧客とのコミュニケーションに個人のLINEアカウントを利用していました。

そこで営業領域で使えるビジネス版のLINEとして提供が始まったのが「LINE WORKS」です。

起業のLINEユーザーに対する販売アプローチ

デジタル化が進んでいない営業・セールス領域

下図は、顧客と企業のつながりにおいて、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進んでいる領域、そして進んでいない領域を表したものです。左側がWebまたはカスタマーサポートをはじめとした顧客タッチポイントで、右側は営業や店舗などを示しています。

デジタル化がされてるようで、実はされていないのが「Sales 領域」

左側の領域ではDX実行に最適なツールが多数提供されており、導入・活用が始まっています。それに対して、右側はまだまだデジタル化が進んでいない領域です。

デジタル化が進んだ左側では、フロントエンドチャンネルでの顧客インタラクションから得られた行動履歴がバックエンドのCDPに格納され、そのデータを利活用しながらマーケティングオートメーションを回すという手法が浸透し始めています。しかし右側の領域では、リアル店舗にも個人の接客領域にもまだまだ十分ツールが届いていません。届いていたとしても、SFAやPOSにしかデータが溜まっておらず、データ連携や幅広いデータの利活用ができていないのが課題です。

この領域にメスを入れるのがセールスDXです。特に商談管理システムでは入力する顧客データの質が個人に依存しており、営業担当によって入力フォーマットが異なることもあります。マネジメント部門の指示で強引にデータを入力することもある程で、まだまだ経験・勘・根性が頼りの領域ともいえます。

旧来より、ずっと課題であった「Sales DX」を実現させるのがSales Tech

今後すべきことは、統一されたフォーマットでできるだけ自動的に客観的指標に基づいてデータを収集し、それをCRMに活かすことです。

顧客データを収集し、ビジネスに活かせる「LINE WORKS」

営業接点周りの行動履歴は「Work Log」とも呼ばれます。Work Logを定量指標に基づいたデータとして収集し、CRMツールを活用した情報配信につなげるのは有効な手法のひとつです。

営業領域で使える公式ツールがなかったため、これまでは営業担当個人のLINEアカウントで顧客とのやり取りが行われてきました。営業領域のDXは、この個人LINEによって一部において行われてきていました。

しかし個人LINEはあくまで個人向けツールであり、ビジネス利用には課題があります。そこでやり取りされる様々なデータや履歴は、企業が収集して管理することができないといった課題があげられます。

お伝えしたい事

この個人LINEをLINE WORKSに置き換えることにより、顧客インタラクションをWork Logとして収集しCRMに還元することが可能になります。

顧客とのコミュニケーション課題の多くはLINEで解決できる

2020年に25業種の企業とそのサービスを利用する生活者に対してアンケートを行い、ビフォアコロナ/アフターコロナにおいて企業と顧客がどのような接点を構築しているか、そこでどのような課題があったかを調査しました。その結果を示しながら解説します。

WITHコロナ時代の企業とお客様のコミュニケーション_調査概要
WITHコロナ時代の企業とお客様のコミュニケーション動態

企業からの回答を見ると、「顧客に連絡しても応答がない」「気軽に連絡できない」など、元々あった課題がコロナ禍によりさらに強くなったことが分かります。最も強い課題感の伸びを示したのは「店舗で実際に会える人が少ない」でした。

このような課題に対し、各企業が様々な非対面の接客ツールを導入し始めています。非対面の接客ツールの利用意向について、企業と生活者両方にアンケートを取りました。

WITHコロナ時代の企業とお客様のコミュニケーション_企業&生活者視点

企業の回答では、緊急事態宣言前の利用実態に比べて今後の利用意向が最も伸びたのは「Web会議サービス(+13%)」でした。生活者の回答でもWeb会議サービスの利用意向は伸びたものの、こちらは+4%とわずかな伸びに留まりました。

サンプル数を絞って定性調査を行ったところ生活者のリテラシーにはばらつきがあることが分かり、このことが利用意向の弱さに影響していると考えられます。営業担当からは「Web会議サービスのアプリを案内してもインストールしてもらえない」という声も聞かれます。

その一方でLINEの利用意向は、企業側が+7%、生活者側は+8%とある程度の伸びを示しています。顧客との接点を持つためのツールとして検討する余地は十分にあるといえます。
LINEの営業利用におけるメリットの回答結果を下図の右側に示します。左側には先程挙げた、営業担当が顧客とのコミュニケーションで感じている課題です。左右を見比べると、課題の多くはLINEで解決できることが分かります。

WITHコロナ時代_営業課題にLINE利用で対応_利用者がメリットを感じてる点

下のグラフは、企業側のLINEの利用実態と利用意向を業種ごとにまとめたものです。棒グラフ(利用実態)と折れ線グラフ(利用意向)のギャップが大きい業種ほど、LINEを活用した顧客タッチポイントを改善できる余地が高いと考えられます。

WITHコロナ時代_LINEの利用意向内訳

LINE WORKSの特徴と活用事例

LINEの活用は顧客との関係構築に有効ですが、個人LINEはデータ収集には適しません。そこに「LINE WORKS」を導入することで顧客接点やWork Logのデータを取得し、CRMに活用することができます。

LINE WORKSは以下のような特徴を持つSaaSサービスです。

  • LINE WORKSユーザーのID管理ができる
  • つながったLINEユーザーのID管理ができる
  • セキュリティ機能がある
  • 監査性・管理性がある
LINE WORKSの説明

多くの管理機能を備えており、例えば監査ログでは「いつ」「どのLINE WORKSユーザー(自社営業担当)が」「どのLINEユーザー(顧客)に対して」「どんなメッセージを送ったか」というデータが時系列順に格納されています。このデータは監査目的で利用することもできますし、データマイニングを行いCRMに活用することも可能です。

多くの管理機能を実装

LINE WORKSの活用事例・1(明治安田生命)

明治安田生命では元々顧客接点チャネルとしてメールと電話を主に活用しており、一部の営業職員は個人LINEを顧客とのコミュニケーションに利用していました。

LINE WORKSの活用事例・1(明治安田生命)

そこで、すべての営業職員が利用できるツールとしてLINE WORKSを導入。現時点で「友だち」になった顧客数は合計200万人を超え、顧客データの一部をSalesforceの顧客情報と一元化する取り組みも開始しました。

将来的には一元化されたデータに基づいてやり取りされたトークのログをSalesforceの活動履歴の中に格納していくというロードマップも描いています。

LINE WORKSの活用事例・2(TOKYO BASE)

アパレル企業のTOKYO BASEでは、元々すべての販売員が個人LINEを接客ツールとして活用し、宣伝活動を効率的に行えるという手ごたえを感じていました。

しかし個人LINEではつながっている顧客の見える化はできず、トークのやり取りの証跡も取れません。どのようなチャネルでどのようなメッセージを送り、どのような成果になったのかを把握できないのが課題でした。

LINE WORKSの活用事例・2(TOKYO BASE)

LINE WORKSの導入により、全ての販売員が何人の顧客とつながっていて、どの顧客に対してどのようなメッセージをどれだけのボリュームで送ったのかが可視化されました。さらにメッセージの中にECサイトへの送客リンクを配置し、どの営業がどの送客リンクをどの顧客に送り、どれだけアクセスをしてどれだけ購入されたのかを管理できるようになりました。

この販売実績をKPI化して人事評価に組み込み、「スリースターセールス制度」と呼ばれる評価制度を実施しています。その効果もあり、緊急事態宣言下のEC売上が300%増加しました。

LINE WORKSの活用事例・3(オープンハウス)

不動産を扱うオープンハウスでは、LINE WORKSでつながった顧客の情報やトークログをCRMツール格納されている取引先情報と一元化する取り組みを始めています。

LINE WORKSの活用事例・3(オープンハウス)

データ連携により、LINE活用の幅はさらに広がる

これまでデジタル化が進んでいなかった営業領域のフロントエンドチャネル(リアル店舗、個人接客)をLINE WORKSでデジタル化することにより、データをCRMやDMP、CDP等の様々なシステムと連携できるようになります。

振り返りとまとめ
LINE WORKSにより営業DXが成立すると、、、

例えばLINE WORKSとTreasure Data CDPを連携させれば、追客をすべき対象をデータベースが検知し、担当営業に対して「あなたの担当しているこのお客様を追客しませんか」とプッシュ通知を送る仕組みも実現可能です。

さらに営業担当がメッセージを送る場合は顧客の属性データに基づいた推奨メッセージをデフォルトで入れる等、効率化の可能性は大きく広がります。

トレジャーデータとの連携シナリオ

どの顧客にメッセージを送るかを営業担当の間と経験で決定していた実態を脱却し、データに基づいたシステマティックなプロモーションを実現するのがこの連携シナリオです。

Q&Aセッション

セッション内容を受けて、トレジャーデータの安永が、中澤 亮介 氏に質問しました。

Q&A

Q. LINE公式アカウントとLINE WORKSの大きな違いを教えてください。

A.
公式アカウントは基本的に店舗アカウントまたはブランドアカウントという形でアカウントが設定されます。これに対してLINE WORKSは販売者の氏名をアカウント名として表示して運用するケースが多いです。

また接点の設け方も一方的ではなく、店舗で店舗アカウントと「友だち」になるか、実際に対面で営業担当と名刺交換をするような感覚で「友だち」登録をするというユーザー体験を経ているので、ブロックされづらいというメリットがあります。

Q. LINE WORKSを導入するにはどのくらいの期間がかかりますか?

A.
まず管理者が企業ごとの箱を作り、その中に各従業員のIDを登録します。このIDとセットでパスワードを設定し、従業員がアプリをダウンロードしてIDとパスワードでログインをすればアクティベートが完了します。すぐに環境は作れるので、1日で導入して翌日から利用開始するケースも多くあります。

Q. 金銭的なコストはどのくらいかかりますか?

A.
プランにもよりますが、この記事で紹介した機能を使う分には1人あたり月額300円になります。

本記事はトレジャーデータ株式会社が主催した「PLAZMA After 3rd Party Cookie〜Cookie規制後のデータ活用とマーケティング 〜」(2021年5月開催)のセッションをもとに編集しました。

LINE WORKSを使ったCRMについて、詳しい情報をお知りになりたい方はhttps://line.worksmobile.com/jp/landing/lineworks-for-sales/ からお問い合わせください。

トレジャーデータ株式会社

2011年に日本人がシリコンバレーにて設立。組織内に散在しているあらゆるデータを収集・統合・分析できるデータ基盤「Treasure Data CDP」を提供しています。デジタルマーケティングやDX(デジタルトランスフォーメション)の根幹をなすデータプラットフォームとして、すでに国内外400社以上の各業界のリーディングカンパニーに導入いただいています。
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