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【新時代のセールス分析】成果のでる営業手法を導き出す方法とは?

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これまでのセールス分析では、架電数や商談数等の数値データが主な分析対象となってきました。そこに商談中の音声データを掛け合わせることで、より成果の出る話し方や質問の仕方を導き出そうとするのがパーソルプロセス&テクノロジー株式会社(以下、パーソルプロセス&テクノロジー)の取り組みです。

同社セールスマーケティング事業部の寺村幸也氏が、CDPと音声データを活用した新しいセールス分析の詳細と事例を紹介します。聞き手はトレジャーデータ株式会社の小林広紀が務めました。

※本記事はトレジャーデータ株式会社が主催した「PLAZMA 20」(2021年10月開催)のセッションをもとに編集しました。

寺村 幸也

寺村 幸也 氏

パーソルプロセス&テクノロジー株式会社

セールスマーケティング事業部 デジタルマーケティング統括部 データソリューション部

データプラットフォーム第1グループ マネジャー

2016年パーソルプロセス&テクノロジー株式会社入社。 業界大手BtoB向けECサイトの分析・改善提案、分析基盤再定義やツールの入れ替え、全世界現法へのガバナンス強化等の企画の立案・実行。データ統合領域における立上げ/各社協業の推進と、サービスデリバリー部門のマネジメント管掌。 その他、セールス領域の生産性可視化・分析改善提案の実行等、「セールスを科学する」をテーマにした分析の実行と推進を行っている。​

<目次>

ビジネス変革のコンサルティングを行うパーソルプロセス&テクノロジー

寺村:パーソルプロセス&テクノロジーは、人・プロセスデザイン・テクノロジーの力で、人と組織の生産性を高めることを使命としています。お客様の事業課題に応じたコンサルティングやシステム開発、アウトソーシングほか、人とテクノロジーが共存できる社会を目指し、最新のテクノロジーを駆使したサービスを提供しています。

パーソルプロセス&テクノロジーについて

上図の4事業部のうち、セールスマーケティング事業部では「セールスマーケティングを科学し、お客様のビジネスを成功に導く存在に」をビジョンとして掲げ、お客様のビジネスを一緒に変革するコンサルティングを行っています。

パーソルプロセス&テクノロジーについて-マーケティング〜セールス領域における「データ基盤構築」「データ分析」サービスを展開

リードジェネレーション、リードナーチャリング、クロージング、カスタマーサクセスといったプロセスを、セールスとマーケティング一気通貫で支援できるのが、パーソルプロセス&テクノロジーの価値だと自負しています。

今回紹介するのは私の所属するセールスマーケティング事業部での取り組みです。

数値だけではなく「行動」を掛け合わせる、一歩進んだセールス分析とは

寺村:Treasure Data CDPに蓄積した自社データと外部データを掛け合わせて営業活動のサマリーを作ったり、施策の効果測定をしてPDCAを回したり、という使い方をしている企業は多いと思います。

しかしTreasure Data CDPの使い方はそれだけではありません。私達は「セールスを、科学する」というミッションを掲げ、営業の「行動データ」を掛け合わせることによるレポートの高度化に取り組んでいます。

私たちのMission_セールスを、科学する

営業の行動データとは、例えば商談の音声データです。パーソルプロセス&テクノロジーでは、案件獲得数や架電数のデータに加え、商談時の音声データもTreasure Data CDPに蓄積しています。

営業のノウハウを指標化しCDPへ蓄積し組織的なデータ活用へ-1
営業のノウハウを指標化しCDPへ蓄積し組織的なデータ活用へ-2

顧客の許可を得た上でZoomの商談等を録音してテキスト化し、そのテキストを分析・可視化し、その結果を営業現場にフィードバックして施策に反映させていくという取り組みです。これにより成果の出ている営業担当者の特徴を数値化し、インサイトを創出することができます。

セールス分析におけるTreasure Data CDPの優位性3つ

営業のノウハウを指標化しCDPへ蓄積し組織的なデータ活用へ-3_ポイント

データベースの環境を一から構築する必要がないのは大きなポイントです。また、分析の環境も整っており、Pythonも使いやすく、SQLの処理もでき、他のマーケティングツールとの繋ぎ込みも容易です。

一番のポイントは、全てのデータが集約されているのでアドホックな分析が可能なことです。あの指標も見たい、この指標も見たいと様々な要求があった場合でも、タイムリーにインサイトを提供できるというのが強みです。

AWSやGCP等の他のデータベース環境でも実現はできますが、Treasure Data CDPの優位性はフルマネージのサービスであることです。仕様や世の中の環境が変わっても全てトレジャーデータ社が対応してくれるので、かかる工数を大幅に削減できます。

このようなTreasure Data CDPの強みを活かして営業のノウハウを蓄積し、セールス分析による組織的なデータ活用を行うことで、受注の成果創出に向けた施策が実現可能なのではないかと考えています。

商談時の音声データを用いたセールス分析の取り組み事例

Sales Analytics with CDP 取組事例紹介

寺村:我々はセールスとデジタルマーケティング両方の組織を持っています。営業組織を支援するノウハウに、CDPを活用したデータ分析のノウハウを組み合わせることで、営業領域のビジネスをさらに加速できるのではないかと考えています。

Sales Analytics_営業支援のノウハウ&データ分析のノウハウ

様々な予備分析等の結果、「営業プロセス」とそれを扱う「営業パーソン」の掛け合わせ「プロセス×人」で本当に価値あるものにたどり着けるという結論に至りました。従って、「セールス“プロセス”分析」と「セールス“ピープル”分析」という二つの軸でセールス分析のメニューを展開しています。

営業プロセス×営業ピープル

ITツール代理店におけるセールス分析の事例

この企業には課題が二つあり、一つは案件化率が低いこと、もう一つは若手が育たないことでした。案件化率が低い理由の解明(セールスプロセス分析)と、ベテラン営業担当者のノウハウを若手にインプットすること(セールスピープル分析)を目指し、我々は取り組みを始めました。

Sales Analytics_取組概要

この企業の営業プロセスは、上図の通りアポ獲得→初訪→案件化→見積もりと進んでいきます。ステップとステップの間には必ず何かしらの営業担当者の行動が入るので、我々は行動をしっかり観察することに注力しました。

顧客の発話量と案件化率には正の相関関係があった

まず商談時の音声データをテキスト化し、独自指標を設計することから始めました。下図のグラフは、初訪における発話の割合と案件フェーズを分布にしたものです。面白いことに、顧客の発話割合、つまり顧客が喋った割合とその後の案件フェーズの進み具合は正の相関を示しました。簡単に言うと、初めての商談で喋ってもらえばもらうほど、その後の案件化につながることが分かったのです。

商談時の音声データを活用し営業プロセスにおける移行率を改善_1

発話量が増えれば増えるほど案件が進捗するのであれば、この発話量を増やすことができないかと我々は考えました。一つ仮説として持っていたのは、顧客への問いかけ方です。自由に答えてもらうオープンクエスチョンと“はい/いいえ”で答えられるクローズドクエスチョンの割合や使い分けが発話量に影響するのではないかと仮説を立て、分析を行いました。

商談時の音声データを活用し営業プロセスにおける移行率を改善_2

分析の結果が下図です。左側の案件化しているパターンでは、オープンの質問とクローズドの質問を交互に繰り返した後、クローズドを中心に展開するという分布になりました。一方、右側の案件化していないパターンでは質問手法がバラバラで、顧客の発話量も伸びていません。

商談時の音声データを活用し営業プロセスにおける移行率を改善_3

まずオープンクエスチョンで抽象的な問いかけをし、それに対して顧客が喋りだしたらクローズドの質問でどんどん詰めていくのが、一つの成功パターンだと言えそうです。この結果を基に、改善策としてトークスクリプトの改修やロールプレイングへの反映を行いました。

商談時の音声データを活用し営業プロセスにおける移行率を改善_4

さらに、顧客が発したキーワードを5項目に振り分け、BANT条件をどれだけ顧客から引き出せたか、充足率によって成果がどう変化したかもテキストマイニングによって分析中です。

商談時の音声データを活用し営業プロセスにおける移行率を改善_5

ベテランと若手の違いをデータで可視化し、客観的な指導材料に

営業現場の人材育成は、属人的かつ定性的な指導になっているという現状があります。ここに切り込んだアプローチを行いました。

商談時の音声データを活用した若手営業人材育成_1

高い販売スキルを持つベテラン営業担当者が、若手育成に苦戦するのはよくあるパターンです。年齢・知見・ナレッジ・感覚も違うベテランからのフィードバックは、若手にとっては抽象度が高く、理解が追いつかないのが課題になっていました。

商談時の音声データを活用した若手営業人材育成_2

そこで、ベテランと若手の商談データを比較して特徴を検出したところ、面白い結果になりました。

商談時の音声データを活用した若手営業人材育成_3

上図の左側は「会話の支配率」、つまり営業担当者と顧客が話している時間の割合を表したものです。ベテランは、顧客に話してもらっている割合が高いことがわかります。逆に、若手は自身が話しすぎている傾向がありました。
中央の「かぶり回数の比較」や、右側の「質問数の比較」を見ると、ベテランは顧客の話を聞き終わってから話し、その中でたくさん質問をしていることが分かります。

このようにベテランと若手の違いをデータで定量的に表すことで、分かりやすいフィードバックや指導を行うことができます。

セールス分析とフィードバックによる定量/定性成果

上記の取り組みの分析結果をチームに還元していくことで、半年前で倍近い案件数を獲得できるようになりました。常にレコーディングしているので、要件の聞き逃しも減少しています。

また、一番大きいポイントは営業担当者自身に「より高度な営業プロセスを実現したい」という気持ちが芽生えたことです。今では商談が終わった後に質問数やかぶり回数をすごく気にして、ゲーミフィケーション的に上達度合いを楽しむ営業担当者もいます。

取組の結果

商談の音声データを録音・テキスト化して分析することに対して、当初は反発もありました。しかしメリットをきちんと提示することにより、何人かは協力してくれるようになり、結果が出ると他のメンバーもやってくれるようになりました。今は実施するメリットを実感してもらえている状態です。

セールス分析を通して日本の営業現場を元気にしたい

寺村:我々は日本の営業現場をもっと元気にしたいという思いを持っています。今回紹介した以外にも様々な事例を有しておりますので、営業組織の教育やモチベ―ティブな部分に課題感を持っている方はぜひご相談ください。

パーソルプロセス&テクノロジーからのメッセージ

本記事はトレジャーデータ株式会社が主催した「PLAZMA 20 」(2021年10月開催)のセッションをもとに編集しました。

さらに詳しい情報をお知りになりたい方はこちらまでお問い合わせください。

トレジャーデータ株式会社

2011年に日本人がシリコンバレーにて設立。組織内に散在しているあらゆるデータを収集・統合・分析できるデータ基盤「Treasure Data CDP」を提供しています。デジタルマーケティングやDX(デジタルトランスフォーメション)の根幹をなすデータプラットフォームとして、すでに国内外400社以上の各業界のリーディングカンパニーに導入いただいています。
https://www.treasuredata.co.jp/
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