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DXにおけるデザイン的な視点 – DXプロジェクト設計におけるデザイン的思考 –

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カスタマーコンサルティングチームの矢戸 政法です。
モダニズム建築家の言葉に「Less is more」(ローエ)とか「形態は機能に従う」(サリヴァン)というのがあります。
ル・コルビュジエも「住宅は住むための機械である」とか言っていますよね。

何を突然言い出したのかといいますと、DXのプロジェクトにおいてもモダニズム建築と同じく「ミニマリズム」的な考えは有用なんじゃないかな?と最近思っていたりしまして。
必要なモノと「あれば良いな」というモノを明確に分けて、できるだけシンプルな方法やダッシュボードを作るほうが結果的に使いやすく、使い続けられるシステムになるのではないか?

そんなことを考えながら、今回は各論的にDX推進の初期段階、プロジェクトのデザインについて書いてみたいと思います。
何度か申し上げてきたことのまとめ的なお話になるかもしれませんが、プロジェクトのデザイン場面でも言えるのは、前回のブログでも述べた「人間中心性」です。

全体設計時のデザイン的な視点

目標をたてる

全体を構想する際にまず必要なのは目的や目標を明確にすることです。
目標や目的は後続の工程における意思決定の判断基準にもなります。プロジェクトの中で問題が発生し、解決のための選択肢が複数ある場合に「どれが一番目的を満たすことが出来るか?」という基準があれば、迷うことが少なくなりプロジェクトをスムースに進めることが出来るようになります。

では、目標や目的はどのように決めるのが良いのでしょうか?
大きなプロジェクトになればなるほど目的が茫洋となることが多いように思います。
進め方の一案として、まず大きな指針を決めた上で、個々の事象や問題点を観察して課題を洗い出した後に、総合的な方針としての目標・目的を設定するのが良いのではないかと思います。
目標/目的は「DXによって〇〇億円のKPIを達成する」というような漠然としたものではなく、できるだけ具体的に、例えば「CDPを活用により営業担当者が活用できるデータを永続的且つ横断的に利用できる環境を整備する」くらいにするのが(もっと具体的な方が良いかも?と思いつつ笑)良いのではないかと思います。

ポイントは「営業担当者」という、利用想定/使う人を明確にした点で、例えばIT部門の意見よりも営業担当者の意見、つまり実際に使う「人」の意見を優先することを明確にすることにも意義があると考えます。

体制を検討する

目標/目的を決めただけでプロジェクトの全体設計は終わりでは勿論ありません。
DXのプロジェクトは得てして複数の部門が関連し、複数の課題について取り組むことが多いです。
そのため、課題やカテゴリごとにワーキンググループ(WG)を作り、WG毎に課題に取り組むのも効果的です。

例えば、営業モデルを検討するWG、マーケティング施策の高度化を検討するWG、データマネジメントを検討するWGなどに分けることで効率的にプロジェクトを推進することができます。
このとき注意していただきたいのは参加するメンバーの構成です。
すべてのWGにすべてのメンバーが参加してしまうと、プロジェクトを効率的に進めることができません。

逆に各WGを横断して参加するメンバーが皆無だと、WG間の意思疎通が円滑にできず、プロジェクト間の進捗や課題の共有のためのコミュニケーションに時間を取られることになってしまいます。
各WGにリーダーやサブリーダーを起用し、各WGリーダーが集まる会議体を設定しコミュニケーションを図るようにしたり、PMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)を設置してプロジェクト全体の課題を一元管理できる仕組みを取り入れたりするのが良いのではないかと思います。

体制図の例

スケジュールを検討する

プロジェクトの設計段階で決めるのは詳細なスケジュールではなく、プロジェクトの大きな流れ、マイルストンを押さえた大きな「矢羽」レベルのスケジュールで十分と思います。

ここで大事だと思うのは、想像を働かせて「それぞれのタイミングでどんな事が起こっていて、どのチームにどのように動いてもらいたいか?」を考えることです。
時間のデザイン、つまりイベントや式典の式次第を考えながら「どこで何が必要か?」を考えるのに似ていると思います。
それぞれの矢羽の依存関係や前後関係を考慮しながらプロジェクトがどのように進んでいくのかをイメージすることで、プロジェクトの解像度が上がり、いつまでに何をすべきかのポイントが明確になっていきます。
個人的にはこの工程がとても好きです。

この段階でのスケジュールはプロジェクトに参加するメンバーにスケジュール感のイメージを持ってもらうことだと思っています。
そのため、私がこの段でスケジュールの説明をする時は「来年7月に」という時期と合わせて「梅雨が開ける頃に」などとイメージをしやすい言葉も添えるようにしています。
どれくらい効果があるかは分かりませんが(笑)

大規模プロジェクトのマイルストン例

さて、プロジェクトの初期、プロジェクト設計段階のお話をさせていただきましたが、プロジェクトマネジメントをする上ではこの段階のデザインが後々のプロジェクトの進行に大きな影響があると思っております。
じっくり腰を据えてイメージを膨らませながらプロジェクト設計をすることをおすすめします。

そして、プロジェクトは進んでいく過程で雪だるま式に「やること」が増えていくことが多いように感じるので、プロジェクトのはじめから、できるだけシンプルで身動きの取りやすい方法、体制を組むほうがベターだと思います。
プロジェクト・マネジメントについては他のメンバーが書いているブログも参考になると思いますので、ぜひご一読いただければと思います。

矢戸 政法

Customer Consultingチーム

リクルートで営業/企画/編集の業務経験を経て、2000年にWeb/デジタル業界へ転身。以降、Webサイトのプロデュース、企業サイトの構築・運営、各種デジタルプロモーションの企画/制作からアド・サーバやDMP、アプリ計測ツールなどのデジタルマーケティング系のソリューションやAR、動画配信ツールといったメディア系のデジタルソリューションにいたるまで幅広くWeb/デジタルに関わるキャリアを持つ。様々な最先端のデジタル技術にふれる一方で、日本におけるマーケティングのデジタル化が進まない現状を憂い、それを打破する可能性をTreasure Data CDPに見いだし、2019年よりカスタマーコンサルタントとしてトレジャーデータへ参画。運輸・鉄道サービス企業や大手製造メーカー、保険会社のDX支援・Treasure Data CDP導入を主導。

得意領域 : 企画・施策設計、プロジェクトマネジメント

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