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DX(デジタルトランスフォーメーション)におけるデータ活用の位置付け

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カスタマーコンサルティングチームの由川 優です。
これまで4回に渡り先進的なDX推進事例をご紹介してきましたが、今回はDX(デジタルトランスフォーメーション)におけるデータ活用の位置付けについて、世界経済フォーラムが公開しているレポートを元に考えてみたいと思います。

世界経済フォーラムは、世界が直面しているあらゆる課題の解決を目指し、1971年にスイスのジュネーブに非営利団体として設立されました。
参画しているパートナー企業は世界的な大企業を中心に1000社超におよび、GoogleやApple、Amazon、Microsoft、Softbank groupなどが含まれ、年に1度開催される年次総会は通称「ダボス会議」と呼ばれています。
同組織のウェブサイトにはパンデミックや環境問題、AIなどあらゆるテーマのレポートが公開されていますが、今回は「Digital Culture:The Driving Force of Digital Transformation」を参考とします。

データ活用=DX推進ではなく一端を担う要素

本ブログではDXの定義を経済産業省が公開した内容に添い
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、(中略)競争上の優位性を確立すること(詳細はこちらのブログ参照)」
としますが、世界経済フォーラムのレポートではDX推進にはデータ活用を含めて4つの柱が必要だとしています。

    DX推進の4つ柱

  • Collaborative : 自社の部門を超えた取り組み、またはエコシステムを形成するパートナーとの協力関係により革新的なソリューションを創出する
  • Data-driven : データを活用した意思決定により、新たな価値観を醸成する
  • Customer-centric : 製品やサービスの提供、顧客との関係性により優れた顧客体験を創造する
  • Innovative : リスクを取りながらも新たな取り組みをはじめ、製品・プロセスを最適化し続ける

データ活用による意思決定は競争優位性を確立するための1つの要素と位置付けられており、他3つの要素と並行して確立することがDX推進に必要だとされています。
また上記4つの要素が成り立つ前提として、活動目的が明確になっていること、活動が持続可能であることをあげています。

変えられる行動・マインドセットと変えられない価値観

それぞれの柱は、行動・マインドセット・価値観の3つの階層で構成されており、行動(Behaviours)やマインドセットは変えることができるもの、価値観(Values)は変えることができないものとして捉え組織を運営することでDXが推進できると解説しています。

    それぞれの柱を構成する3つの階層

  • Behaviours : 行動は最も変革しやすいが、考え方(Mindsets)が変わらなければその変化は一過性で終わってしまう。最終的に行動は価値観と一致している必要がある
    Data-drivenの例:定量的に定義されたKPIやその他の間接指標により意思決定し、ビジネス戦略が立案されている。データのセキュリティが確保され、継続利用可能であるようガバナンスが整備されている
  • Mindsets : 経験によって形成されるため、変革には時間がかかる
    Data-drivenの例:テクノロジーとデータが変革の重要要素として理解されている。あらゆるデータが利活用可能な状態でありデータの持つ価値が最大限認識されている
  • Values : 直接変革することはできないが、行動に影響を与えていることを理解することが重要。個人の価値観が組織の価値観と一致していることが心理的な安心感や帰属意識を創出する
    Data-drivenの例:過去の経験よりもデータの精度や将来的な効率を重要視する

社内評価制度や行動規範により変革できる行動や、時間をかけて期待値や望ましい取り組みのすり合わせによって変革できるマインドセットと違い、他人の価値観を直接変革する方法はないです。
ですが、個人の価値観と組織の価値観が重なり合う部分を抽出し、理解し合うことでモチベーションや帰属意識を高めることができるため、組織として重なりを見出すサポートをするべきだとしています。

データ活用の目的を明確にしてKPI設計することが部門を超えたコラボレーションやイノベーションを創出する

Data-drivenの例としてKPIを設定し意思決定やビジネス戦略立案に活用することで行動が変化することを紹介しましたが、これは特定の組織に限ったことではありません。

プロジェクト全体、もしくは全社で中長期に目指すべきKPIを明確にすることが、同KPI向上に貢献しうる部門を超えたコラボレーションやイノベーティブな取り組みを創出する仕組みとして有効だと考えられます。
ただし、この取り組みを一過性で終わらせないためには成果創出の経験を積み重ねることによりマインドセットを変えていくこと、行動の根底となる価値観においては組織の価値観との重なりの中で取り組みを推進することが重要になります。

DXの推進には部門を超えたコラボレーション、リスクを取りながらも新たな取り組みを始めるイノベーション、優れた顧客体験の創造が継続されることが必要ですが、そのためにはデータ活用による定量的なKPIの設定や間接指標の明確化が有効であり、加えて短期的な行動だけではなくマインドセットの変化を促し、価値観の重なりを見出しながら活動を継続していくための密なコミュニケーションが求められると思います。
(例えば、KPIの数値目標は、個人の価値観により捉え方が異なる可能性があるため、関係者でコミュニケーションを取りながら設定していくことが必要と考えられる)

Treasure Data CDPはあらゆるデータ活用に最適なソリューションであり、DX推進の基盤となるものですので、さらなる利活用によるDX推進を検討される際には、是非とも弊社メンバーへお声がけください。

出典

Digital Culture: The Driving Force of Digital Transformation:
https://www3.weforum.org/docs/WEF_Digital_Culture_Guidebook_2021.pdf

World Economic Forum概要:
https://www.weforum.org/about/world-economic-forum
https://www.weforum.org/partners

由川 優

Customer Consultingチーム

2007年にアクセンチュアへ入社し、銀行、証券、オートリースへのコンサルティングを経験。大規模システム開発のプロジェクトマネジメントを得意とし、PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナルとしての国際資格)を有する。その後ガートナーへ転職し、ITテクノロジーのトレンドやグローバル先進企業の事業戦略について知見を深め、デロイトへ移籍。新たな保険会社の設立や、データ活用に特化した金融グループ子会社の設立を支援する中で、デジタル戦略の立案、計画策定、施策実行を経験。データ活用による既存業務効率化や、新サービス創出の知見を有する。金融業界を中心に先進技術の導入事例を調査・研究する職務にも従事。2020年にトレジャーデータへ参画。データ活用の施策立案やデータ価値を最大化するためのシステム全体像策定などを担う。

得意領域 : デジタル戦略立案、先進事例の調査・探索、プロジェクトマネジメント、コンサルティング

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