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CRMデータ概要-コンタクトセンターのデータ統合-

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カスタマーコンサルティングチームの寺本 敬太です。
今回のCRMデータ概要では、コンタクトセンターのデータ統合を実現した場合に具体的にどのようなメリットがあるのか、スコープをどうやって絞るのかなどを運用面、特に顧客やオペレーター(AG)目線を主軸に解説していきます。

コンタクトセンターのデータ整理

過去の記事にて触れてきた通り、コンタクトセンターのシステムや機能は分断されていることが多く、ほとんどのインバウンド型センターではオペレーターがメインとなるCRMシステムで顧客情報を閲覧しつつ、行動履歴や購買情報、またはチャネル情報、ナレッジ、トークスクリプト、対応時間や保留の管理をするシステムフォン(CTI)など、多岐にわたる「画面」を切り替えながら顧客対応をしています。
また、アウトバウンド型のコールセンターでは、上記に加えアウトバウンドリストやアウトバウンド管理表(またはOBシステム)を用いながら対応しています。

実際のコンタクトセンターのオペレーションを見たことが無い方は、多様かつ煩雑な処理を行っている運用の現場に驚かれるのではないでしょうか。
このように、各チャネルだけでなく根本的にシステムやデータを統合していないがために、オペレーターが見る情報が断片化され結果的に顧客満足度(CS)の低下や、処理工数の増加、またせっかくの貴重な顧客接点の際に提案力の欠如というネガティブな問題要因となっている事例が散見されます。

データを統合することによるメリット

コンタクトセンターのデータを統合するという事は、必然的にオムニチャネルデータを統合する事になるため、顧客のすべての履歴を統合するということとほぼ同義だと言えます。
顧客が商品やサービスを認識、購入する前にWEBや媒体を確認しメルマガやSNSを閲覧して購入検討する前の認知〜検討がマーケティングファネル前半部となり、また購買〜継続購買がマーケティングファネル後半とした場合、これら前後半全ての行動データの統合。これに加え、何かの問題や疑問を抱えて企業に問い合わせをしてくるというCRM情報を含めた一連の流れを捉える必要があります。

1. CS(顧客満足度)やコスト削減起点でのメリット

顧客がコンタクトチャネルからいつ・どのような内容で問い合わせをしているか、顧客の購買情報は何かをオペレーターが統合的に1つの画面で把握することにより、スムーズな対応が可能となります。
これがCS向上に繋がり、運用的な処理削減だけでは難しかった根本的なオペレーション工数の削減が可能となります。

また、データの一元化により視認性が高くシンプルかつ取り組みやすいオペレーションとなるため、人員の入れ替えが比較的多いCRM業界では特にオペレーターの離職率低下、研修期間の削減などの副次的なコスト削減にも大きく寄与可能です。

2. プロフィットやLTV起点でのメリット

直近では、コストセンターではなくプロフィットセンターへの変革という目標を掲げている企業が多く見られますが、顧客に最適な情報を最適なタイミングで届けるためには、顧客接点を逃さずに情報をプッシュして行くことが重要になります。

インバウンド時のプロフィット向上

顧客が企業と接点を能動的に持っているこのタイミングはベストなレコメンドタイミングの1つです。(ある意味ではクレームもその1つかもしれません)
電話やメール、チャット、SNSなどそれぞれ特徴はありますが、顧客の媒体接触から購買行動まで一貫して確認し最適なおすすめトーク&メッセージが可能です。
旧来型のセンターでは、オペレータの経験で数多くのスクリプトから最適な文言を選択して顧客に伝える事が多いのですが、マーケティングにおけるセグメント配信と同様、問い合わせ顧客のセグメントから最適なスクリプトを選択して表示することによりどのようなオペレーターでもベストなトーク&メッセージを顧客に伝える事が可能となります。また、同様にアウトバウンド時でもOB時間なども加えたセグメント作成することにより着信率などの向上にも大きく寄与できます。

アプリやSNS、WEBでのプッシュ配信

電話でのアウトバウンドが商材により獲得効果が厳しくなってきた昨今では、顧客とのプッシュチャネルとしてアプリやWEB接客ツールを使っている企業が増えてきました。
ここでも、データを一元化している場合はアプリやMAツール単体での配信ではなく、顧客行動や問い合わせ履歴、またアフターフォローを含めたタイミングでのコンテンツ配信が可能となるため、獲得時だけではなくLTV向上やアップセル・クロスセルなどのプロフィット向上が期待できます。

コンタクトセンター視点でデータ統合をする難しさ

コンタクトセンターでは、アウトソースベンダーにてブースを貸し出していたり自社内で構築したりと様々な運用形態があります。またCRMシステムや基盤についてもService CloudなどのSaaS、スクラッチ(自社構築)など、センターにより様々なパターンが考えられます。
私自身はCRMの構築から運用まで何十社も経験してきましたが、知り得る範囲では一体的なCRMサービスで全てのチャネルを完璧に一元化し、活用ている企業を国内ではまだ拝見したことがありません。

多種多様な既存のシステムをすべて取り替えるという事はオペレーションの完全な変更と同義となりかなりのリスクとメリットと比較しても費用対効果が望めないほどのコスト増が考えられます。
そのため、オペレーターが使うインターフェースである既存のシステムを担保しながらサイロ化されたデータを統合し、レコメンドスクリプトや顧客セグメントなどのダッシュボード構築や顧客への通知の連携を実現するために、データのハブとなるコネクタ兼基盤を導入することでリスクとオペレーション変更を最大限考慮しつつ次世代型のコールセンター実現に向けたステップを踏むことが可能になると考えています。

まとめ

このように、コンタクトセンターのデータ統合という目的と、何をやりたいのかというゴールをパターンに分けて目標設定をしなければメリットがぼやけてしまいます。
コスト削減が目的なのか、アップ&クロスセルのプロフィット向上なのか、またはコスト増加してでもブランディングとファン層維持のためにCS向上を目指したいのか・・・
マーケティング+CRMという広い範囲でのデータ統合の場合、その目的とスコープをしっかりと設定することによりデータ統合の先のアーキテクチャのあるべき姿が見え、結果的にセンターの運用側と顧客にとってよりよい関係構築が実現可能となります。

寺本 敬太

Customer Consultingチーム

大手ITサービスベンダーのCRM事業所責任者として大手クライアント窓口のインバウンド・アウトバウンドセンター立ち上げやサービス構築、運用に従事。2011年からは総合広告会社のCRM部門にて、主にダイレクト領域でのデジタルマーケティングやコミュニケーションチャネル開発を実施し、LTV視点でのCRM構築から運用業務を経験。日本国内のみならず、中国、台湾での越境ECや現地ECでのCRM構築と現地教育支援も実施。2020年にトレジャーデータに参画。生命保険会社の契約促進プロジェクトのPMとして、既存顧客や見込み顧客のデジタル行動データやチャネルデータをもとに施策からDB設計などCDP導入プロジェクトを支援。

得意領域 : CRM運用、コンタクトセンター構築、チャネル構築(LINE/メール/チャット/電話)、施策設計

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