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HOW TO TD(User Engagement)Treasure Data User Engagement

上司の上手な巻き込み方

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カスタマーコンサルティングチームの矢戸です。

このブログはトレジャーデータCDPを導入された企業様を中心に公開されているページなので、DXを推進する企業の現場ご担当者様から責任者の方もしくは経営者の方まで様々なお立場の方がいらっしゃるのではないかと思います。今回は特にプロジェクトの現場の方々がその責任者から合意を得てプロジェクトを前に進めるために必要な視点について考えてみたいと思います。

立場が違えば視座が違う

プロジェクトの担当者はそのプロジェクトの進捗について細かく管理していることでしょう。そのプロジェクトの責任者が例えば部署長などマネジメントレイヤの方だった場合は複数のプロジェクトに関与しているだけでなく、事業推進のための方策を練っていたり、全社の目標売上達成のための戦略を練っていたりすることでしょう。

当たり前ですが、立場が違えば目線の高さ=視座が異なり、責任の範囲も解決すべき課題の範囲も異なります。まずはこの違いを意識してプロジェクトの課題解決が責任者の課題解決につながるという道筋について考えてみるのはいかがでしょうか。

プロジェクトの目的と課題を明確化する

まず、ECサイトの購買データとキャンペーン応募のデータをかけ合わせてMAに連携するプロジェクトを例としてご説明します。

キャンペーンの状況から興味の有りそうな商品を割り出してECサイトに誘導するためにMAを活用するイメージです。プロジェクトの目的は「マーケティングデータを活用しECの売上を向上させること」と仮定します。この時、ECを管轄するのは営業部で、キャンペーンを実施するのはマーケティング部、それぞれのデータ管理は情報システム部など部署をまたいだプロジェクトになるのはよくある例です。

このようなプロジェクトはトップダウンに近い形で実施されることが多いので、プロジェクトの最初から部署間の連携はある程度されていると思います。プロジェクトを進めていく過程で下記のような課題が判明したとします。

課題
ECの購買データをクラウドに保持するためには社内の情報管理のルールを変更する必要がある

ルールを整備するのは情報システム部門だとします。しかし、情報システム部門がルールを整備されるのを待っていたら目標の期限までにシステムを完成させることができそうにありません。こんなときはプロジェクトで検討しているシステムアーキテクチャ上やシステム要件においてセキュリティ的に留意しておくべきポイントをルールの作成者とプロジェクト担当者で合意をした上で、それぞれが並行して作業を進められるようにします。

さらに要件定義決定段階、全体設計完了前などにチェックポイントを設け、どの段階までに何を決定していなければならないかを両者で認識を合わせておきます。このようにしてプロジェクトにおいては現場間で認識を合わせながら進めることが出来ますが、さて、このルールは情報システム部門の部署長の決済が必要だった場合はどうしましょうか。

上長の視点で考える

一般的なビジネスのプロセスにおいて、社内のルール変更など比較的大きな課題が判明した場合は、判明直後の早いタイミングで本部長に報告することになると思われます。この際、単に部署長に報告するだけではなく本部長の考えを出来る限り詳細にヒアリングしておくことをおすすめします。部署長の視座から求める内容をヒアリングしておくことができれば、それに応じた結論を導き出すことが可能になるからです。

例えば部署長から「社内ではDXを進めることが次年度の目標の一つになるから、その点も念頭に進める必要があるだろう」といった言葉を聞き出せたとします。DXを進めるにはMAやBIなどのツールを利用することになるでしょうし、そのようなツールにおいてはデータがクラウド上に保持される事が多いです。

DXを進めるために必要なルールとして整備することを最終目標にしながら、プロジェクトにおけるルール変更が必要な箇所を明確にすると、本部長の関心も高くなりルールの変更をスムースに進めることが出来るようになるのではないでしょうか。

プロジェクトを円滑にすすめるために心がけること

CDP導入やDX推進などのプロジェクトは他部署にまたがり関係者が多くなることが多く、それぞれがそれぞれの立場や考え方があり、課題を取りまとめて推進していくのは難しいプロジェクトになることも良くあります。

目標を明確にしてプロジェクトに関わる全員がその目標に向かって進むようにすることも大事なことですが、もう一つ大切なのが「傾聴」だと考えます。相手の立場や考えをよく聞き、理解し、共感することで課題の本質が見え解決の糸口や「落とし所」が見つかることが良くあります。

立場を超えて話し合うことで目標達成のために必要な方策はかならず見つかると思います。傾聴も「観察」の一種であると考えておりますが、観察こそが課題解決の出発点です。

私達、コンサルティングチームにおいても日々お客様の課題と向き合い解決に向けた取り組みを進めております。丁寧にお客様と向き合い、課題について傾聴し、解決に向けたご提案を出来るように努めたいと考えております。

矢戸 政法

Customer Consultingチーム

リクルートで営業/企画/編集の業務経験を経て、2000年にWeb/デジタル業界へ転身。以降、Webサイトのプロデュース、企業サイトの構築・運営、各種デジタルプロモーションの企画/制作からアド・サーバやDMP、アプリ計測ツールなどのデジタルマーケティング系のソリューションやAR、動画配信ツールといったメディア系のデジタルソリューションにいたるまで幅広くWeb/デジタルに関わるキャリアを持つ。様々な最先端のデジタル技術にふれる一方で、日本におけるマーケティングのデジタル化が進まない現状を憂い、それを打破する可能性をTreasure Data CDPに見いだし、2019年よりカスタマーコンサルタントとしてトレジャーデータへ参画。運輸・鉄道サービス企業や大手製造メーカー、保険会社のDX支援・Treasure Data CDP導入を主導。

得意領域 : 企画・施策設計、プロジェクトマネジメント

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