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ソリューションの繋がりと人の繋がりが、成功の連鎖を生む|MarketoとTREASURE CDPの連携によって生まれる新しい価値|

トレジャーデータでマーケティングを担当している中野 学です。
「MarTech Stackの先行事例が拓くデジタルトランスフォーメーション」と題して開催する「TREASURE DATA “PLAZMA” Roppongi」(7月18日、六本木ヒルズアカデミーヒルズ)では、株式会社ビズリーチの冨里 晋平 氏に、「Treasure Dataによって実現するデータ民主化とMA進化」のタイトルにてご講演をいただきます。
株式会社ビズリーチが展開する即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」事業が立ち上がったのは2009年。ハイクラスのビジネスパーソン向けの転職サイトとして非常に高い評価を得ているサービスです。同社では創業以来17のサービスが立ち上がっており、人手不足の解決と生産性向上のソリューションとして人材転職領域を中心としながら、事業継承M&Aのマッチングプラットフォームの展開など、様々な社会課題の解決を目指した事業を展開しています。
ビズリーチ事業本部でプロダクトマネージャーを務める冨里氏は、2017年のMarketo Championを受賞され、Marketoユーザーのなかでも注目を集める「スーパースター」。今回は冨里氏と株式会社マルケトの中尾 貴之 氏に、MarketoとTREASURE CDPの連携によって生まれる新しい価値について、お話をお伺いしました。マルケト中尾氏には「CDPとマルケトのエンゲージメント・プラットフォームの有効活用」と題して、冨里氏に続いてご登壇いただきます。ぜひ「TREASURE DATA “PLAZMA” Roppongi」にご来場いただき、デジタルマーケティングの先進事例をキャッチアップしていただければと思います。

ビズリーチ事業全体の顧客体験を整える

中野 冨里さんは、マーケティングの専任者というよりは、実際にプロダクトを作っていく立場ということですね。

冨里 そうですね。私自身の経歴を簡単に申し上げますと、ビズリーチ歴は今月でちょうど丸3年になります。もともとBtoCの新規会員獲得のマーケティングを担当していて、そのあとにBtoBで法人リードを獲得するマーケティングの部署に移りました。Marketoを初めて触ったのもその部署のときですね。その後、メイン事業であるビズリーチのプロダクトマネージャーになりました。会員様向けメールの体験だとか、サービスのUI/UXのデザインや企画といったことをメインの業務としています。
ビズリーチ事業は現在100万人を越える会員様にご利用いただいております。会員様の平均年収は810万円ほどで、即戦力となるビジネスパーソンが多くを占める日本最大級のデータベースを有しています。求職者とヘッドハンター、そして採用担当者の3者をマッチングするプラットフォームといえるかと思います。
会員様の多くは、広告経由で会員登録をし、審査通過後、ビズリーチのサービス内でスカウトを受け取ったり、応募したりという転職活動を行っていただいて内定に至ります。そのサービス全体の体験を管理しています。

中野 ありがとうございます。Marketoも使うし、その他のツールも当然使うし、UX/UIの体験も作っているような総合的な業務ですね。

冨里 企画者、いわゆる自分のようなプロダクトマネージャーと、デザイナーと、エンジニアとが大きくチームを組んでいる形ですね。

中野 冨里さんと中尾さんの関係をお聞かせいただけますか?

冨里 会員向けサービスにMarketoを導入したのがちょうど2年前、2016年の4月です。当時は別の担当の方についていただいていて、中尾さんとはこの半年くらいですよね。

中尾 そうですね。

冨里 直接のMarketoの業務というよりは、PLAZMAのような外部向けの講演イベントなどをご提案いただいてご一緒するということが多いですね。

エンゲージメント・プラットフォームとしてのMarketo

中野 中尾さんの経歴やミッションについて簡単にお話しいただけますか?

中尾 経歴としては、元々セールスフォースで10年ほどCRMの普及を行っていました。その後、ビジネスの立ち上げ時にマーケティングが非常に重要であるという観点から、よりフロント側であるマーケティング領域に興味を持ちました。
マルケト歴はちょうど今月で1年になります。役割はビジネス開発。お客様やパートナー様とセミナーやプレスリリース、提案活動などを一緒に行いながらマルケトの収益拡大を行っています。

マルケトは、B2B、B2C向け製品ということではなく、顧客とのエンゲージメントに基づいたマーケティングを実現するために設計されたエンゲージメント・プラットフォームであること、そしてオープンなパートナーエコシステムを通じ、お客様とパートナー様双方の成功、ビジネス成長の加速を支援していることをお伝えしています。

お客様にMarketoを選んでいただく大きな理由の1つに、マーケターを支援するパートナーの存在があります。データに基づいた最適な顧客体験を提供するために、700以上のパートナーソリューションとMarketoは連携しています。

Marketoと他社のツール、例えばTREASURE CDPやセールスフォースなどが連携して、お客様のマーケティングや営業活動をご支援することがビジョンです。実際にマルケトとしても、日本ローカルのツールに加えグローバルで使っているBIツールなどを繋ぎながら、マーケティング施策を打つのに現在10以上のアプリケーションと連携し、Marketoを活用しています。

「Marketoってなんでもできるんでしょう?」とよくいわれるのですが、実際はそうではないと思っています。我々のメッセージとしてよくお話しするのは、世界中にMarTech(マーケティングテクノロジー)ソリューションは7,000くらいといわれている現在、それほどに細分化したマーケティング施策を1ツールでカバーできるとは思えませんよね。他社は買収という手法で不足領域をカバーしていく戦略を取っていますが、外部の優れたソリューションをベストな状態で繋げるプラットフォームとして、お客様の視点に立って優れたソリューションを繋げることができて、かつクイックに業務がスタートでき施策効果が出るという形をご支援する。これがマルケトの思想です。

中野 ありがとうございます。私も実は先日サンフランシスコで行われたマルケトの「THE MARKETING NATION SUMMIT 2018」に行ってきまして。

中尾 世界中のマーケターが集うSUMMITは、熱量がありますよね。「MARKETING NATION」は、ユーザー様、パートナー様、マルケト社員が、マーケティングに関する知見やノウハウを意見交換し、互いの専門性を高め合うことでビジネス成長を加速させるオープンなコミュニティで、御社にもご参加いただいていますが、日本でもオンライン・オフラインで実施しています。

中野 SUMMITに行って感じたのは、マーケティングパートナーがMarketoを中心にしてエコシステムが形成されているなと。日本ではなかなか出来ないですよね、みんな内製化する傾向があって。でもMarketoはそういったMarTech がなんでも繋がってハブになるという印象を持ちました。

中尾 ありがとうございます。

BtoCマーケティングにMarketo導入を決めた3つの理由

中野 冨里さん。7月18日の「TREASURE DATA “PLAZMA” Roppongi」でお話いただく内容について伺ってもよいですか?

冨里 Marketoを2年使っていて、この夏からTREASURE CDPの導入がはじまっていまして。TREASURE CDPとMarketoが連携することで今後自分たちのマーケティング活動をどういう形で進めていくか、ということを中心に話していこうかと思っています。

中野 Marketoを使いはじめた背景や、ツール選定のきっかけを教えていただけますか?

冨里 2年前、BtoCマーケティングに携わるにあたって、キャンディデート、いわゆる候補者側の体験を良くしたいと思っていました。その時に元々自社にエンジニアがいるので、メールの配信システムはあったんですね。当時のKPIはDAU(デイリーアクティブユーザー)で、日々のアクティブ率を高めるためには何通メールを送ればいいか?といったメールの配信数を指標とした施策を打っていました。しかし、ユーザー様ごとに個別の体験を作ることが重要だと思い、今までの施策を取りやめようと考えました。ただ、自前のメール配信システムだったので、メールのテンプレートやセグメントを変えるだけでもエンジニアの工数がかかってしまいます。
また、元々私はBtoBマーケティングの部門にいて、Marketoを既に使っており、エンゲージメントという概念も、ある程度理解した段階でBtoCに移ったので、BtoBでリード獲得からナーチャリングといった、マーケティングファネル的な考え方と、BtoCで会員獲得して実際のサービスに入って利用していただく流れって、実はほとんど一緒だなと理解できたんですね。それならば、マーケティングオートメーションの文脈で使われるナーチャリングとかリードジェネレーションの概念が活きるはずだから、その領域に強いMarketoを導入しようと思いました。
Marketo導入についてまとめると、大きく3つになりますね。
ユーザー体験の改善をしたい、エンジニア工数の削減ならびに生産性を向上させたい、そしてBtoB領域で元々使っていて成果を出していた、という理由です。

中野 マルケトの立場から、冨里さんのお話はいかがでしょうか?

中尾 冨里さんはMarketoを使い倒されているので、Marketoの癖と、良さと足りないところをお気づきだと思います。ご自身の経験をもとに選ばれていますよね。
我々がマーケットに対して発信しているメッセージングそのままだったりします。成功しているお客様の体験を、今後Marketoをお使いになるお客様に展開していきたいですからね。

TREASURE CDPをツール連携とデータ集約のハブに

冨里 一方で、私たちが課題として感じていたのが、マーケティング活動でいろんなツール使おうとすると、ツールそれぞれに連携が必要になってしまいまして。Marketoとは、この項目は連携されているのだけれど他のツールとは連携ができていないとか、または連携後に項目を追加したい場合に都度エンジニアに連携を依頼する必要があったりして、それがストレスだったんですね。
その時に、TREASURE CDPがいろんなツールを連携し、全ての情報を集約するハブのような存在になると考えました。自社データベースではなくTREASURE CDPと他のツールを連携することで、エンジニアの工数を減らすことができます。加えて、ユーザーの行動情報や属性情報などをTREASURE CDPに全て格納して活用することで、顧客の体験を良くすることができるところに魅力を感じています。

中野 顧客の体験をデータで豊かにするという部分ですと、TREASURE CDPの他にMarketoと連携しているツールはありますか?

冨里 BtoCでいうとほぼ繋がっていない現状です。BtoBだと、外部の第三者データと連携していたんですが、BtoCでは基本的にはマスターのデータベースにユーザー情報がほぼ全て入っていますし、会員情報と第三者データとの連携はほぼ必要ないので、実はTREASURE CDPとの連携がはじめてと言ってもよいですね。

MarketoとTREASURE CDPの連携で実現できるコミュニケーション

 

中野 Marketoが得意とする「お客様に発信しエンゲージメントを高める」部分で冨里さんは成功を収めてこられたわけですが、その成功体験にTREASURE CDPを加えることで、どのような展望をお持ちですか?

冨里 もちろんMarketo単体でもデータベースがあって、メールの配信ができますし、メール以外もいろんなツールと連携していると思いますが、例えばひとつの武器であるWeb上の行動データを連携するためにはCookieの連携をしておかなければなりません。Marketoの場合ですとまずメールをクリックしてもらう必要がありました。ビズリーチのデータでいうと、実際は会員様の半分くらいしかデータ連携ができてない状況なんですね。この部分にTREASURE CDPを入れて、そこにGoogle Analyticsの情報を格納すれば、まず会員様のデータ連携を気にする必要がなくなるはずです。Google Analyticsに会員IDは入っているし、会員の全てのWeb上の情報が統合されるので、Marketoにどうやって情報を貯めるのかということを考えなくて良くなります。もちろんそれ以外にも様々な情報を入れることができるので、TREASURE CDPの内部でセグメントをきれいに切ってしまって、その情報をMarketoに連携させて。Marketoで強みのあるエンゲージメントの期間やタイミングの設定、メールのA/BテストといったものはMarketo側で実行する。そういう切り分けができれば良いなと思っています。

中尾 私がPLAZMAで講演する内容がまさにそこなんですよ。TREASURE CDPの強みはアノニマスの大量データを、必要なセグメンテーションを行ってMarketoに渡してコミュニケーションを行えることで、そこがまさにMarketoとの連携で一番強みとなる部分だと思っています。Marketoは、ビズリーチさんが実施されているような、キャンディデート(候補者)や企業とのエンゲージメント、いわゆるコミュニケーションを密にしていくプラットフォームという位置づけです。
Marketoはあくまでもエンゲージメントのためのプラットフォームですので、ビッグデータを取り込んで回すということは得意ではありません。Marketoに入れる情報は、Marketoを使ってマーケティング活動を行う情報であれば入れるべきですが、何でもかんでもMarketoに取り込んでセグメントを行うと、パフォーマンスやダッシュボードに影響がでます。そういった情報は全てTREASURE CDPに格納し、解析しセグメントした情報をMarketoに返してコミュニケーションするという使い方がベストだと思います。

中野 それぞれのソリューションの適性で一番強いところを使うというのが、運用者の視点では一番重要ですよね。
冨里さんはそれぞれの製品の特性を把握された上で、一番強みのあるポイントをうまく切り分けて連携されていますよね。

冨里 MarketoもTREASURE CDPも、企業のレベルに合わせることができるのかなと。Marketo単体でもちろん活用できるので、まずはそこからはじめて。ある程度データが溜まってきたら、餅は餅屋じゃないんですけれども、データはデータベースに、コミュニケーションはコミュニケーションツールに任せるとうまくいくのかなと思っています。

デジタルマーケティングもMAも、かつて誰も知らなかった

中野 今後、ビズリーチとして、MarketoとTREASURE CDPの使い分けを行っていかれるなかで、当然運用は1人ではできないと思うのですが、運用者の組織やスキルセットにはどういったものが必要だと思いますか?

冨里 組織として明らかに変わったのは、この2月からマーケティングテクノロジー室、略してMT室という部署ができたんですね。これまでは、自分がたまたまツールのことが詳しかったので、プロダクトマネジメントもしながらツールを導入したり、自分で使ったりしていたんですけれども、そういうやり方だと全社でいろんなツールが乱立してきてしまって。そのなかで、MT室ができたことで、全社横断でここにデータを貯めようという方針を決められるようになってきました。TREASURE CDPの導入もそのMT室で強く推進しています。社内の大きなインフラ、事業をこえたインフラをMT室が作ってくれて。ビズリーチ事業ではMarketoを使っているから、TREASURE CDPと連携させようという役割がうまく出来ているかなと思っています。
コーポレートとしては会社全体でマーケティングテクノロジーを最適化するチームと、それぞれの事業の中で、例えばアクティベーション室というのがマーケティング部の中にあるのですが、メールやポップアップなどを行う運用チームと。両者が連携しているような状況ですね。

中野 トレジャーデータもテクニカルな部分が必要だったり、Marketoも運用のセンスが必要だったりしますよね。
中尾さんに伺いたいのですが、Marketoを使いこなせている人たちは、どういうスキルを持っているのでしょうか? 成功の共通点といったお話もありましたけれど、そこには人のマインドのような部分もあるのではないかと思っていまして。

中尾 あると思います。我々もお客様は増えているのですが、皆さんが冨里さんのようにスーパースターになられているとは言えません。いくつかの共通点や違いがあるとすると、Marketoをうまく使われる方は、新しいものにチャレンジして学んで、ということが好きな方といってよいかもしれません。

トレジャーデータもそうだと思うのですが、デジタルマーケティングやマーケティングオートメーションって、これまで存在しなかった概念ですよね。知っている人なんて、実は誰もいません。そういった新しいものを使って、会社の業務やゴールに対してどうチャレンジするか。
MarketoもTREASURE CDPも、難しいものではないんです。ただやはり新しいので、最初の取掛かりは大変だと思います。新しいものをチャレンジし吸収し運用ができるようになることで様々な業務のアイディアが湧いてきて、その先にある会社のゴールへ繋がると思うんですよ。連携するソリューションも得てして新しいものになりますので、自分で調べてチャレンジして学んで、それを楽しいと思える方に、成功されている方が多いですね。
そういう成功体験を外部でお話しいただけると、社内外で評価が高まり、チームも組まれ、といったように更に成功されていくと。ベンダー発信のメッセージではなくて、お客様の成功体験がメッセージとして広まることによって、更にお客様が成功されて、それを聞いているお客様もまた成功していく、というコミュニティをマルケトは目指しています。その発露のひとつがユーザー会ですね。

中野 マルケトユーザー会の熱量は本当に素晴らしいですよね。

新しいことにチャレンジしようという人にこそ聞いてほしい

今回私たちの「TREASURE DATA “PLAZMA”」でお話しいただくにあたり、お二人はどのような方に聞いてもらいたいと思われますか?

冨里 「やる気がある人」に聞いてほしいですね(笑)
私も今でこそこういう機会を頂いていますけれど、BtoBマーケティングではなにか特段成果を挙げたというわけではないですし。最初は「エンゲージメントを決めて、シナリオを決めて、でもあまりうまくいかないなー」なんて悩んだこともずっとあったんですけれども、小さな成果が出てきて、それを取り上げてもらったという感じなんですよね。
最初から成功するかはわからないですし、自分たちのサービスと合うかもわからないし、という状況でしたが、でもイメージは外れてはいないはずだという感覚はあって。頭でっかちで最初からわからないとか、あれって大変なんでしょ、で終わる人ではなくて、どうにか今の事業課題を解決したいとか、ユーザーに良い体験を提供したいという意志と、その方法を探したり、自分の手で実際にやってみたいと思っている方に是非、聞いてもらいたいですね。

中尾 全く同感です。今、自分の会社で、課題や想いというものがあると思うんですけれども、それをなんとかしたいと思っているような方。それを、今冨里さんがおっしゃったように、ご自身でチャレンジして動いてやっていくような方をお手伝いしたいと思っています。新しい何かに取り組もうとしている方にぜひお聞きいただきたいですね。

「成功を祈ってくれている」パートナーのツールと関係を築きたい

中野 今回、「MarTech Stack」という言葉をキーワードに掲げています。お二人はこの「MarTech Stack」という概念をどのように捉えているかをお聞きしたいです。
私は、「THE MARKETING NATION SUMMIT 2018」に伺った際に、「MarTech Stackプランナー」や「MarTechビルダー」といいタイトルの白衣を着た人たちがいて、衝撃を受けました。
様々なMarTechツールがある中で、どのようにそれらをStack、いわゆる積み重ねることでひとつのマーケティングキャンペーンを行うのか。7,000あるMarTechツールをどう選定し活用するのかといったことですね。

冨里 自分たちの活動を考えると、最初は積み重ねとかではなく、その時の課題に即したソリューションを、この9年間使い続けてきたように思います。それが最近、ひとつの背骨と言いますか、データを中心に繋がってきたというか、ソリューションが絞り込まれてきた感じがしています。
逆に、自分にとっては、理想と言えばMarTechは1個で良いはずで、シンプルにしたいと思っていて。なんでもかんでもくっつければいいというものではないと思ってはいます。くっつけるのにコストも掛かりますし。どう選定するのかと、中心に何を据えるのかが重要だと思っています。
自分のなかでMarketoやKARTE、そしてTREASURE CDPが、なぜこれらのツールを使おうとさせるのかと考えると、「カスタマーサクセス」という言葉になるという気がしていて。
私も前職はベンダー側にいたんですけど、その時はお客様と提供者といった概念でした。とりあえず使ってください、半年契約ですみたいな感じで、運用サポートもなかったんですよね。バージョンアップもなく、それで終わりだった。
でも今は、ベンダーの皆さんが、私たちユーザーの成功を願ってくれていることを感じるんです。ユーザー会や、オンラインのコミュニティだったりとか、導入支援してくださっている方とか。その想いをとても感じることがあって。これまでの「ベンダーとクライアント」という関係から、「パートナーをどう選定するか」という話しなのかもしれません。
特にビズリーチはインハウスのマーケティングで、そもそも代理店を使ってない関係で、社内にはそんなに情報がないんですよね。だから自分たちで外から情報をとってこないといけないですし、自分たちが先端にいるという意識を持っていないと、どんどん遅れていく感覚がある。

単に業務をお願いするとかツールを提供してもらうという関係ではなく、いかに「パートナーとして自分たちが足りない部分を補ってもらえるか」ということを考えています。「パートナーとして一緒に働きたい方々は誰だろう?」となった時に、シンプルにツールだけ提供されて、言い換えれば売られるという関係性ではなく、この方達は「本当に私たちの事業課題を解決してくれようとしている」とか、「成功を祈ってくれている」ということを感じられるパートナーのツール。ツールとしてスピード感を持ってバージョンアップしていくツールである必要もあります。そこにいてくださる担当の方とかも、話しが噛み合って、話していて気持ち良い人たちだったりとか、私たちの課題をいち早く伝えて、それを解決してくれるみたいな関係を築きたいんですよね。
できればそのパートナーのツールだけ使えば十分に施策を運用できて、更にそのパートナー同士が連携していれば最高ですよね。余分なものは削ぎ落としたいし、濃い関係だけを作りたいとすごく思っています。

「MarTech Stack」が、新たな価値を生み出すために

中尾 私の役割として、マーケティングと営業の役割がありまして。こういう場で話させていただく役割と、実際お客様にご提案する役割ですね。
「MarTech Stack」に触れる前に、冨里さんに今すごい良い言葉をいただいたなと。我々はマーケティングオートメーションのツールではないですが、マーケティングというと「販売される」とか「営業いらない」といったイメージがつきまといます。売りつけられて気持ち良い人っていないですよね。そういうこともMarketoのメッセージです。エンゲージして繋がって、お客様のほうで、先程冨里さんがおっしゃったようにパートナーとして一緒にやりたいなという想いを温めていけるのが、我々のエンゲージメント・プラットフォームができることです。そこには売りつけるという発想がないんです。
「MarTech Stack」、連携することの価値を考えると、いらないものはまさしくいらないですよ。削ぎ落とすべきなんですけど、価値ある連携であれば、1+1=2から=3になり4になり5になる。それを世の中に広めていくというのが、私の役割だなと。冨里さんに良いトピックをいただきましたが、そのことを毎日考えています。
私はテクノロジーベンダーにいるので、そのソリューションからの視点となるのですが、例えば今自動車業界だと、ITとメーカーと広告代理店といろいろ繋がってきていますよね。ソリューションに限定せずとも、会社対会社、物と物、サービスとサービスを繋いでいくと、新しいビジネスが生まれてくる。そういう世の中になっていくはずです。1社とか、1つのサービスでシンプルにできればもちろん良いのですが、いろんな状況が出てくると思うので、それに対応し繋げられるスキルや発想から、新しいビジネスが作られるのではないでしょうか。
そういう価値あるものを世の中に出していくと、今我々が見えているのと違う世界が見えてきます。プラットフォームを提供している会社としては、スタックシナリオと言いますか、テクノロジーの繋がりでの新しいバリューが生まれるということを紹介し、お客様に気づいていただいて、ではやってみようかなと思っていただく。そのことによって新しい成功を導ければ、お客様もハッピーですし、他の方にもそれを提供できるようになりますね。

中野 新しい世界、パートナー。「MarTech Stack」から興味深いトピックを聞かせていただきました。
単に繋がればいいっていうものじゃないと。MarTech7,000ある中でも、お互いがどうコミュニティを作っていくかということ。どういう世界観を見せていくのか。
なんとなく連携して、ただAPIで繋げれば良いわけではないというのが、「MarTech Stack」の本質かもしれないですね。

中尾 Marketoのユーザーコミュニティもスタックの集まりだと思っていまして。様々な業種のお客様がいるのですが、人材業界が最近盛り上がっていまして。人材業界だけのMarketoユーザーコミュニティもあります。その中には、当然競合の会社もいるんですよ。先日はリクルートさんでビズリーチさんの冨里さんがご登壇された。Marketoでこういう苦労したけどこういう成功をしたということを競合となる方と共有して、「実はうちもこういうことやりたいんだけれど」と盛り上がる。それは、人の繋がりで新たなバリューが生まれたということかなと。ソリューションの繋がりと人の繋がりが成功とその共有を更に推し進めていくと、ベンダー1社では到底叶わないような新しい世界が生まれる、という想いがあります。

中野 ソリューションの繋がりだけではなく、人の繋がり、成功の繋がりといいますか、幸せを連鎖していくようなイメージですね。本日はありがとうございました。

PLAZMA

7月18日(水)に六本木で開催します。

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