ARTICLELIGHTNING TALK

世界中から注目を集める次世代BIツール「Looker」の顧客事例にみる、データ活用を進化させる3つのフェーズ

LIGHTNING TALK|Looker Data Sciences Inc.
シニアアカウントエグゼクティブ 稲野辺 俊樹氏

データ活用にはさまざまな段階があります。ツールの導入から始まって、それを部門や全社に展開する場合もあれば、ツールの使い方をより深化させていく場合もあります。その中で、「3つのフェーズでデータ活用の成熟度を高めていくこと」を提案しているのが世界1800社超の企業に採用されたBI&ビッグデータ分析ソフトウェア「Looker」を提供するLooker Data Sciencesです。2019年開催の「PLAZMA 2019 JAPAN IT Week 春」にて同社シニアアカウントエグゼクティ稲野辺 俊樹氏が講演した内容から、高度なデータ活用を実現するための勘所を探ります。

「熱量の高い」顧客が多いLooker

2018年秋に国内拠点が設置され、メルカリ、リクルート、Diverseといった有力企業で活用されているBI&ビッグデータ分析ソフトウェア「Looker」。ツールを単体で利用するだけでなく、さまざまなツールに組み込んだ利用も可能だ。Arm Treasure Data eCDPの「Utilization Dashboard」画面でもLookerがサービスに組み込まれて利用されている。

稲野辺氏はLookerの国内での利用状況について「非常に熱量の高いお客様が多いことが特徴で、ブログやSNSで熱のこもった記事や投稿をしていただくケースが多いです。先日、日本で初めてユーザー会を実施しましたが、目からウロコの使い方も披露されるなど、盛況のうちに終えることができました。ユーザー同士の取り組みがさまざまな化学反応を生み出しています」と話す。

Lookerが人気のBIツールである理由

Lookerの特徴は大きく3つある。1つめはデータの抽出をしないことだ。既存のデータベースに直接接続してデータを読み取るがLookerそのものにはデータを保持しない。このため、クラウド上のデータベースなど、高速で高いパフォーマンスを実現できるサービスについて、そのパフォーマンスを落とすことなく利用できる。データをLookerに移行することもないため、すぐに利用できることもメリットだ。

2つめは、LookMLというSQLを抽象化した独自モデリング言語により指標の一元管理できることだ。セルフサービスBIの登場によって、誰でも好きなときに分析が可能になったが、その一方で、BIを扱う人によるデータの定義のズレや管理の難しさといった「データのカオス」という新たな課題も散見されている。LookMLは、データの定義を一元管理し、権限やアクセス権をコントロールすることでデータのカオスを解消する。

3つめは、Webで分析、共有ができることだ。LookerはWebベースで動作するアプリケーションだ。そのため簡単にメールや社内SNS、コラボレーションツールに分析結果を共有し、活用できる。APIが提供されているのでアプリケーション間でAPI連携を行ったり、企業が独自に開発している業務アプリケーションへ組み込んだりすることができる。利用フェーズに応じたさまざまな展開が可能だ。

Looker -> Data Innovation説明図

データ活用の3つの成熟度レベルとは

Lookerは、これら3つの特徴を生かすことで、企業におけるデータ活用の成熟度を高めていくことができる。データ活用の成熟度は、縦軸に活用の「深まり」の度合い、横軸に活用の「広がり」の度合いをとったときに、大きく3つのフェーズに分けることができる。第1フェーズは「データの可視化・分析」、第2フェーズは「自動化・リアルタイム」、第3フェーズは「プロセス革新・収益化」だ。

「まずデータの可視化・分析では、シンプルな可視化を個人・部署内で行います。データの民主化といわれるフェーズです。次の自動化・リアルタイムは、リアルタイム分析やスケジュール実行・送信などを本部・全社レベルで共有し、ガバナンスにも対応するフェーズです。最後のプロセス革新・収益化は、他のシステムとの連携を進め、関連会社や取引先などと共有を行い、強固なセキュリティ対応を行っていくフェーズです」と稲野辺氏は説明する。

日頃使うアプリケーションに組み込むことでデータ活用のハードルを下げる

稲野辺氏は実際の顧客事例をもとに、これら3つのフェーズを説明する。まず「データの可視化・分析」における顧客事例としては、国内事例として、メルカリ、BuzzFeed、リクルートグループなどがある。リクルートでは動画による学習サービス「スタディサプリ」でLookerを活用している。スタディサプリが収集するデータの数は膨大であり、それらはArm Treasure Data eCDPに蓄積され、SlackとLookerを連携してレポーティングされる。

Slackユーザーであれば、いつでも会話中にグラフを読み出したり、LTV(Life Time Value)などのさまざまな指標を把握できる。例えば、「/looker ltv」と呼び出すと全学年対象のLTVデータが返ってくる。「/looker ltv 高校3年生,高校2年生」とすると、高校3年生と高校2年生を対象に絞り込んだデータを取得できる。

「普段使っている業務アプリケーションの中に組み込むことによって、利用開始のハードルを下げることができます。利用の動線を自然に組み込むことで、データ分析の民主化をしやすくします」と稲野辺氏は説明する。

課題を見つけすぐにアクションへつなげられる

「自動化・リアルタイム」の顧客事例としては、ホテル直前予約アプリ「Hotel Tonight」の例を挙げた。このアプリを運営する企業では、Lookerを使って業務ユーザー自身が探索できる環境を整えており、あるユーザーがデータを分析したところ、キャビンアテンダントやタクシー運転手がそれぞれの顧客に対してホテルをレコメンドしていることがわかった。それをもとに、キャビンアテンダントやタクシー運転手向けの新しいプロモーション企画を実施し、成果を挙げたという。

「ダッシュボードから課題を見つけ、アクションにつなげることができます。また、処理を自動化し、企画を思いついたらすぐに実行できるようなリアルタイム性の高い環境を整えています」(稲野辺氏)
 

こうした自動化・リアルタイムな特性を生かして、Webサイトやシステムのログをモニタリングしてアラートし、サービスの安定運用につなげるケースも多いという。

自社サービスの付加価値やマネタイズにも

「プロセス革新・収益化」の顧客事例としては、ある小売業者が、テナントとして入るブランド向けにLookerのさまざまな機能を提供し、付加価値サービスを実現したケースがある。

「Lookerを使ってそのブランドに対して自社商品の販売状況をリアルタイムにレポートできる画面を提供しました。そのブランドは週次のレポートを待たずにいつでもレポートを見て次のアクションを起こすことができます。事業者側でもログインIDを切り替えるだけで同様のレポートを提供できるので効率的にサービスを運営できます。またこのサービスを提供することが競合との差別化要因にもなっているそうです」(稲野辺氏)

提供するサービスを有料化したり、データを顧客や取引先と共有したりすることで、プロセスの革新やマネタイズにつなげるケースもある。稲野辺氏は「フェーズごとに検討すべき課題は異なります。Lookerでは、それぞれのフェーズで支援させていただく体制を整え、ご支援させていただくことができます」と話す。

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