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コロナ禍のコミュニケーションは「使い分け」 (ゲスト: 木下紫乃さん第2回)

PLAZMA TALK #4|株式会社HIKIDASHI 代表取締役 木下 紫乃氏

Arm Treasure Dataでエバンジェリストを務める若原強が各界注目のゲストを招いて対談する「PLAZMA TALK」。今回のゲストは、株式会社HIKIDASHI 代表取締役であり、「スナックひきだし」という謎のスナックのママでもある木下紫乃さん。
今回は、スナック×デジタルをテーマに木下さんと考えていきます。新型コロナウイルスの影響でリアルイベントが開催困難な状況に陥るなか、スナックひきだしも例外ではありません。しかしそこは木下さんの魅力のなせるわざ、オンラインスナックでは空間も肩書も越えて、人と人をつないでいるそうです。「スナックママの役回りは皿回し」と語る木下さんが今感じている、オンラインの課題とは?
本対談は3回に分けて配信いたします。
第2回目は、コロナ禍のコミュニケーションは「使い分け」に関して伺います。

第1回目のトークはこちらから:
木下さん、「昼スナック」って一体何ですか? (ゲスト: 木下紫乃さん第1回)

Topics

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Arm Treasure Dataでエバンジェリストを務める若原強が各界注目のゲストを招いて対談する「PLAZMA TALK」。今回のゲストは、株式会社HIKIDASHI 代表取締役であり、「スナックひきだし」という謎のスナックのママでもある木下紫乃さん。
今回は、スナック×デジタルをテーマに木下さんと考えていきます。新型コロナウイルスの影響でリアルイベントが開催困難な状況に陥るなか、スナックひきだしも例外ではありません。しかしそこは木下さんの魅力のなせるわざ、オンラインスナックでは空間も肩書も越えて、人と人をつないでいるそうです。「スナックママの役回りは皿回し」と語る木下さんが今感じている、オンラインの課題とは?
本対談は3回に分けて配信いたします。
第2回目は、コロナ禍のコミュニケーションは「使い分け」に関して伺います。

第1回目のトークはこちらから:
木下さん、「昼スナック」って一体何ですか? (ゲスト: 木下紫乃さん第1回)

Topics

3月からオンラインに移行/オンラインスナックはトライアルで開催していた/開催日を日曜に/初回はアメリカとカンボジアからも参加者が!/オンラインは空間を越えられる/もともとオンラインでやりたかったことが実現できた/一見さんもオンラインに/初対面がオンラインの人も増えてきた/スナックに名刺交換は必要ない/ドリンクのデリバリーも乗り越えられないか/リアルのスナックではママとも話したいし隣の人とも話したい/スナックのママの役回りは「皿回し」/zoomの課題/会話の重なりはリアルの場で生まれる(かも)/余白と間が作れない/オンラインとオフラインでの使い分け/オフラインではこんな感じだったんだ

Shino Kinoshita: President, HIKIDASHI Co., Ltd.
Tsuyoshi Wakahara: Evangelist, Arm Treasure Data
Recording: 2020/04/14

※収録はオンラインにて行っています。一部背景に環境音が入っている箇所あります。ご了承ください。

3月からオンラインに移行

若原 では次は、そんな「スナックひきだし」に取り組まれている紫乃さんなんですけども、昨今新型コロナウイルスの文脈で、リアルイベントは軒並みオンラインに変わっていたたりとか、そもそも働く場もどんどんリモートになっていくという方向じゃないですか。で、「スナックひきだし」というものがこの流れの中で今どういうことになっているのかとか、どんな取り組みに変わられてきているのかとか、新しく感じられたこととかあったらまた伺ってみたいなと思うんですけど。

木下 そうですね、「スナックひきだし」自体は、ご多分に漏れずというか、今「Zoom飲み」って流行っていると思うんですけど。

若原 はい、オンライン飲み会みたいなやつですね。

オンラインスナックはトライアルで開催していた

木下 ああいうかたちで、オンラインに乗せ換えていて、2月の頭ぐらいまでは3密が売りのスナックなんだけど3密ダメだと言われたので、両側の窓と扉を開けて、全くスナックらしくなくて。しかも2月の後半で寒いんですけども、「換気絶対なので」と私も言って。で、しかももともと「12席の、ぎゅうぎゅうに座ってみんなで隣同士でお話するのが売り」というお店だったんですけど、それを涙ながらに「5席」にして、ソーシャルディスタンスを空けて、そこまでしてやるかっていうのはあったんですけど、それでやっていたんですね。それでもやっぱり当時は来てくれる人がいて。こういう不安な時期なんで、「話聞いてほしい」なんていうふうに言われている方がいたんですけど、さすがにこの時期なので、オンラインということで「3月に入ってからはオンライン」でやってはいます。ただ実は、この「コロナがある前にトライアルでやってはいた」んです。それはなぜならば、「リアルのスナックって場所にすごく制限されるから」、近くの人しか来れないんですよね。

開催日を日曜に

木下 「スナックひきだし」って、スナックひきだしの「ファンになってくれた」人がなぜかいるんです。「スナックひきだし」のFacebookグループを今作っていて、実際に立ち上げたときから作っているんですけど、それが検索に引っかかるみたいで、「行ったことはないんですけど、いつか行ってみたいです」、ってそのグループに申請くださる方が結構多かった。そういう方って地方だったりするんですよ。なので、そういう人たちもともつながれたら面白いな、って割と考えていて。だからコロナでこういうかたちになっちゃう半年ぐらい前から1回そのオンラインスナックやってみようかなと思って、Zoomも今みたいにこんな盛り上がってなかった時ですけど。私は自営業だったのでオンラインのミーティングもだいぶ前からやっていてZoom使っていたので、「これでできるわ」と思って、それで半年ぐらい前に1回やったことがあったんですよね。なので、あれをまたやればいいやということで、3月入ってからは「オンラインスナックひきだし」ということで、今までは木曜日だったんですけど、今皆さん在宅勤務で、木曜日在宅勤務している間にオンラインスナックやっているのってどうよ?っていうのもあるかと思うので、外出自粛で悶々としちゃう日曜日にして、日曜日の3時から6時の3時間だけ開店させてもらっています。

若原 実際オンライン形式でのスナックをやられてみて、新たな発見ってありましたか?

初回はアメリカとカンボジアからも参加者が!
オンラインは空間を越えられる

木下 オンラインのほうがやりやすいということはさすがにないんだけども、初回なんかはアメリカからとカンボジアから、時差はあるんですけど、3時間やっているから時差は多少調整できたりもするので、入ってきてくれて。

若原 一気にグローバルですね。

木下 もちろん日本人の方なんですけどね。でも、オンラインは空間を越えられる。

若原 そういう話を聞くと、改めてすごいですね。

もともとオンラインでやりたかったことが実現できた
一見さんもオンラインに

木下 山口から入ってきていた人もいたし。私がもともとオンラインでやってみたかったことが図らずも実現できたというのはあって。全然違うものだから、もちろんオフラインでできていたことができないことはあります。「はいどうぞ」ってハイボール出せないですよね。(笑)でも、できることもあるなというのは思いました。

若原 はじめましての方も結構いらっしゃった?

木下 います。毎週やって、今3、4回目ですけど、一見さん2、3人来ますよ。

初対面がオンラインの人も増えてきた/スナックに名刺交換は必要ない

若原 僕も最近オンラインでのミーティングがすごく多くなって、初対面なんですけどオンラインで、という機会が結構増えてきたんです。そうなったとき、今まで振り返ると、初対面だととりあえず名刺交換していたので、その人の最低限の情報は最初に得られていたんですけど、それがないまま話をしだすって、別の情報のやり取りの仕方が要るな、みたいな。

木下 でもそこは「スナックは、オフラインでもオンラインでも同じ」ですよ。スナックって、この人はどこどこの何々部長で、なんてことは、仲良くなったあとに話している人はいますけど、飲みに来るという目的があるわけだから、その人の肩書に対してのアプローチじゃないので。しかも「一期一会の場」なので、同じだと私は思いますけどね。

若原 じゃあ、逆に皆さん自己紹介するとしたら、自由に紹介したい切り口で、みたいな感じで。

木下 そう。私は、本当にお店に来てくれたときのように、「今日何々さん初めて来てくださいましたね、何やっている人なんですか?」って、そんな感じでは聞きます。でもそれ以上あまり、お互いに別に話したくないことは話さなくていいし、仮名でもいいぐらいだと私は思っているんで。でも、それは普通の飲み屋でも同じだと思いますよ。

若原 面白いですね。オンラインでそういうつながりができていくのは。

ドリンクのデリバリーも乗り越えられないか

木下 そうですね。意外にできることもあるなと。ただ、飲み物を出すって、一応スナックとはいえ、人とのつながりが目的とはいえ、何か飲んだりしたいというとき、「はい、ボトル」、って出してあげられないというのはあるので、これはゆくゆくどこか飲料会社とか、Uber Eats(ウーバーイーツ)でもいいのかわからないけど、そういうデリバリー系のものと組めないかなっていうのはずっと思っているんです。

若原 そこを乗り越えられたら面白いですね。

木下 そう思います。メニューもそれを私が仲介してあげて、そこで「ポチったらもうすぐ来るからね」っていって。例えば「近所のお店から来る」とか、そういうコラボレーションできたら面白いなと思います。

若原 あまりネガティブな話にしたくないんですけど、やっぱりこういうことって「オフライン、リアルのコミュニケーションが大事だよね」みたいに改めて気づかれたことってありますか?

リアルのスナックではママとも話したいし隣の人とも話したい
スナックのママの役回りは「皿回し」

木下 スナックに限定しちゃう話だけれども、やっぱりスナックって面白いなと思うのが、「ママとも話す」、でも「お隣りとも話す」。ママはどんな役割かというと、例えば、私がやっているリアルのスナックは12席あって、半円形みたいになっているんですね。そこに12人が座っていて、これ聞いている人知っているかわからないけど、「かくし芸大会」というのがて昔お正月にあって、堺正章が皿回しをするんですよ。あれって、こっち側の皿が落ちそうになったらまた回しに行く、こっちが落ちそうになったら回しに行くってやるんですけど、スナックのママって皿回し、マチャアキの役割だと思っていて。常にずっと話していると、その人との話ばかりになっちゃうし、その人はママとしか話せない。隣の人と話せないじゃないですか。だからママは、「ちょっと盛り下がってきたところへ行って皿を回しに行く」。また戻ってきて、「盛り下がっているところへ皿を回しに行く」ということをやって、その「12席の会話を活性化させる」。時には1個ポンとテーマを出してみて、「どう思う?」みたいなことをたまに投げてみる、ということをやる。そういう場が生まれているんですよね。
 それによって、例えばママと話す時間もあれば、そのテーマで隣の人と話すこともあれば、こっちの人とこっちの人が話つながりそうだったら、席替えしてそっち行ったら?と私がやったりする。

zoomの課題
会話の重なりはリアルの場で生まれる(かも)

木下 そういう割と、ネットワーク的な感じでコミュニケーションが生まれているんですけど、オンラインだと、今私が使っているツールとしては「Zoom」が一番WEBベースで使いやすいから使っているんですけど、それだと、まずZoomっていっぺんにみんな話せないんですよね。今結構広がってきているから使われている方、同時に話して、「あ、どうぞどうぞ」みたいになっていると思うんですけど、あれすごいやりづらいじゃないですか。だから、例えばオンラインスナックも毎回18人ぐらい入って、先週もそれぐらい入ってきたんですけど、どうしても私が話して、それに対してAさんが話し、そのあとBさんが話し、みたいな感じになっちゃうので、私が勝手に誰かと話している間にBさんとCさんが話す、みたいなことがZoomだと今はできなくて。そういう会話の重なりとかそういうものっていうのは、ツールがどんなに発展してもリアルの中で生まれるものなんだろうな、その場で生まれるものなんだろうな、というのは思ったりはしますね。

余白と間が作れない

若原 なるほど、確かに。それはリモートワークをやっている人たち全般に言えるかもしれないですよね。オンラインでミーティングやりますって接続して、終わったらスッと切って、シーンとした部屋で1人で。

木下 なんか余白がないですよね。

若原 間がないですよね。

木下 10人ぐらいいて、一人ずつ去っていくときってなんか「寂しい」じゃないですか。Zoomで1人ずつ画面が消えていって、自分の画面がでっかくなっていく、みたいなね。その余白とか、そういうのっていうのは本当にリアルでやるのとは違う部分だなと。それがいいか悪いかはまた捉え方だとは思いますけどね。

オンラインとオフラインでの使い分け/オフラインではこんな感じだったんだ

若原 そうすると、ゆくゆくは、私も「なんでもかんでもオンラインとかデジタルになればいい」っていうことじゃないんだろうなと思っていますし、スナックのあり方も、今回のいろいろなトライアルを経て、「オンラインとオフラインで上手く役割分担していく」、みたいな感じになるのかもしれないですね。

木下 きっとスナックだけじゃなくて、多くのコミュニケーションはそうなっていくんだろうな、というのはすごく予兆を感じますよね。今まではオンラインを使っている人って、そうは言ってもすごく少なかったじゃないですか。だからそれのメリット、デメリットも使ったことないものに関してはわからないし、今ってみんな強制的にでも、飲み会ですらオンラインでしているぐらいなんだから、何もかもそっちにシフトしているという中で、これはオンラインじゃ無理だろう、というのが絶対みんなの中に、人それぞれ種類は違うかもしれないですけど、あると思うんですよね。それは絶対に、コロナが収まったら、本当にみんなすがるようにそっちのオフラインのほうに行くだろうし。でも、「これはオンラインで済ませたらいいよね」とか「そもそもこのコミュニケーション要らなくない?」っていうものも、棲み分けがされていくんだろうなとは思いますね。

若原 確かに。そう考えると、今世の中大変ですけど、諸々収まったあと、「スナックひきだし」がどうなっていくかっていうのも楽しみですね。

木下 そうですね。誰も来なかったりしてね。(笑)「オンラインでいいじゃん」みたいな話になったりして。(笑)でも、オンラインで初めてつながった人が店に来てくれて、こんな空気だったんだ、ってわかってくれたらうれしいですしね。そういうのはこれからどうなるかなっていうのは楽しみでもあるとは思います。

若原 わかりました。ありがとうございます。

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最後までお読みいただきありがとうございます。
第2回は以上です。いかがでしたか?
木下さんのトークの続きは、最終回 スナックに馴染むテクノロジーのあり方とは (ゲスト : 木下紫乃さん第3回) へ続きます。

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トレジャーデータ株式会社

2011年に日本人がシリコンバレーにて設立。クラウド型データマネジメントソリューションを提供しています。日本では2013年から本格的に事業を展開し、デジタルマーケティングやデジタルトランスフォーメションの根幹をなすデータプラットフォームとして、すでに国内外400社以上の各業界のリーディングに導入いただいています。
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