事例記事

7000万人の会員基盤から生み出すデータエコシステム|CCCマーケティング株式会社

CCCマーケティング株式会社
マーケティングコンサルティング管掌 COO 小林浩輔氏

全国的なポイント会員基盤の草分け的存在であるTポイント。そのユニークアクティブ会員は7,000万人を超えます。多くの提携企業が参画し、強固な経済圏を構築しているTポイントは、生活者タッチポイントのデジタルシフトに合わせてどのようなデータ活用を目指しているのでしょうか。CCCマーケティング株式会社 マーケティングコンサルティング管掌 COOの小林浩輔氏が「オフラインデータ活用最前線」と題した講演で紹介しました。

Tポイントの現状とデジタルシフト

CCCマーケティングはTSUTAYA、蔦屋書店を展開しているカルチュア・コンビニエンス・クラブの子会社で、Tポイントを中心にデータベースマーケティングを展開。Tポイントを軸に、提携しているリテール企業にはデータ活用の推進を、メーカー企業には提携企業のデータを解析してソリューションとして提供している。

小林氏はまず、このTポイント会員の現状について説明した。

カード発行枚数は2億枚を超えるというTポイントカード。そのうち、名寄せをした上で、1年に1度利用したことのあるTカード会員は約7,017万人にのぼり、日本の生産人口の70%以上を占めるという。1か月に1度利用した人が約4,900万人、1週間に1度利用した人が約3,000万人いるという巨大な会員基盤だ。

CCC-DBについて

一方、提携企業は全国展開しているナショナルアライアンスが194社で約16万店舗、地域を限定して提携しているエリアアライアンスは5,895社で約1万1000店舗。「これだけの店舗の利用データがTポイントのシングルIDで繋がっているのが強みだ」と小林氏は語る。

「概念的には、全体で8.2兆円の経済規模で、50億回のトランザクションが発生している。このデータを分析して会員に最適なレコメンドを展開するのが大きなビジネスモデルだ。このインプット、アウトプットの最大化とプロセッシングの高度化が課題となる」(小林氏)。

では、このCCCマーケティングはどのようなデジタル戦略を推進しているのだろうか。

Tポイントの大きな特長は、どの提携先でも使える「共通Tカード」と提携先企業間で相互送客できるクーポンネットワークの存在だ。こうした特長をデジタルでも再現し、デジタルでも個社ではできないTポイントならではのネットワーク網の構築するのが、CCCマーケティングの狙いだという。

Tの共通基盤 (会員・ポイント・POSクーポン等)

具体的には、会員に対してモバイルTカードアプリの導入を推進。スマホにTカードの機能が搭載され、購買履歴などのDBがつながることで、生活者には買い物支援を、提携先企業にはスマホ向けのマーケティング環境を提供できるのだ。

「リアルのクーポンと同じように提携先企業にTポイントの機能を付加してもらい、C-Connectというネットワークを築く。ユーザーはいずれのアプリでもT会員のIDでサービスが受けられるほか、提携先企業はネットワークでクーポンを共有して相互送客ができる」(小林氏)。

こうした戦略を推進した結果、カードクーポンを利用した相互送客が定着し、提携社アプリからの送客が自社アプリの3.3倍に増加したという。

Arm Treasure Data CDPを導入して、デジタル基盤を強化

こうしたデジタル戦略を推進するなかで、CCCマーケティングはArm Treasure Data CDPを導入した。その背景について、小林氏は他社連携によるインプットの最大化、MAやAIなどによるプロセッシングの高度化、分析アウトプットやデジタル接点の最大化といった狙いを挙げたうえで、「重要なのは、オウンドメディア以外のデジタルタッチポイントの拡大と提携先企業(リテール、メーカー)のデジタル検証環境の構築を行うこと」と語る。

具体的に、提携するリテール企業との取り組みでは、One to Oneマーケティングの推進だ。「顧客とのタッチポイントが広がるなかで、CDPを連携させてインプットとアウトプットの最大化・最適化を推進していく」と小林氏は語る。同社では既に自社データをはじめとした様々なデータを掛け合わせてアウトプットの精度を高めながらMAを活用することでマーケティングの最適化をはかる施策を推進しており、2019年7月に導入して以来、コンバージョンの獲得コストは15%程度削減できたという。

一方、提携するメーカー企業との取り組みでは、統合CRM基盤の構築を目指すという。

小林氏によると、メーカー企業はオウンドメディアを中心にしたCRM施策の強化を行っている一方で、KPI設定が難しく、CRMによる態度変容が購買行動、売上にどう貢献しているかを数値化しにくい、投資対効果が測れないという課題があるのだという。こうした課題を解決してオウンドメディアの活用を高度化するほか、オウンドメディアで得られた知見・ノウハウをT会員全体に量的拡大していくのが、統合CRM基盤の狙いだ。

統合CRMを実現するマーケティングプラットフォーム全体像

とはいえ、CCCマーケティングはT会員の購買データなど一切の個人情報は提供できない。そのなかで、どのようにCCCのデータ基盤を活用するのだろうか。小林氏は、「キャンペーンや広告の効果可視化」「サイト来訪者やキャンペーン接触者の人物像の可視化」「CCC媒体を活用したクロスメディア展開」「提携先企業からの送客」という4つの方向性を示したうえで、いくつかの活用事例を挙げた。

ひとつは、オウンドメディアのキャンペーン参加者・オウンドメディア上の行動の購買リフト検証だ。キャンペーン参加前後で購買行動にどのような変化が生まれたかを可視化することにより、オウンドメディアの運用KPIに売上の指標を入れることができるようになるほか、データの可視化が容易になることでキャンペーンの検証事例を社内ブランド垣根を越えての共有が可能になるという。キャンペーン単体での評価は一般的だが、大きなメーカーともなると年間数百本のキャンペーンが違うブランドの施策として行われておりナレッジの共有が難しいことは往々にしてある。ブランドを跨いでデータが可視化できることで、今まで見てそうで見ていなかったデータを可視化できるようになってきたという。

また、キャンペーン参加者・オウンドメディアでの接触者の人物像を可視化する施策では、化粧品、雑誌、アーティスト、アルコールといったデイリーユース系の商材の接触履歴から生活者の嗜好性を分析するという。

また、CCCマーケティングは、25万人程度にのぼるテレビの視聴データのパネルを保有している。デジタルのログとリアルのイベントへの来場ポイント等を紐づけてリアルイベント来場者を把握することが可能だ。それと実購買との相関をみることで、実購買ベースでメディア間の効果比較とメディアアロケーションが可能になる。

認知からはじまって購買、そしてロイヤルカスタマー化していくというダブルファネルの構造において、CCCマーケティングは購買をデータとしておさえている。そこを起点にして、ファネルの右側をメーカーとともに大きくしていく取り組みをしていきたいと小林氏は語る。

CCCマーケティングの起点

小林氏はまとめとして、リテール企業向けにはOne to Oneを推進するためのインプット、アウトプットの最大化を、メーカー向けには統合CRM基盤の実現し、オウンドメディアをハブにしながら規模を最大化させる仕掛けを推進していきたいとしている。特に統合CRM基盤の展開については「CCCマーケティングにとって、生活者の購買行動がマーケティング
活動の起点。企業のCRM活動を支援することによって、生活者のロイヤルカスタマー化を支援していきたい」と意気込みを語った。

※講演内容は、講演時点(2020年2月17日)における個人情報保護法制に則ったものとなっています。

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トレジャーデータ株式会社

2011年に日本人がシリコンバレーにて設立。クラウド型データマネジメントソリューションを提供しています。日本では2013年から本格的に事業を展開し、デジタルマーケティングやデジタルトランスフォーメションの根幹をなすデータプラットフォームとして、すでに国内外400社以上の各業界のリーディングに導入いただいています。
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