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データの活用で”個客”とのエンゲージメント向上|株式会社パルコ

CASE STUDY|株式会社パルコ
執行役 林 直孝 氏

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複数のデータソースをTresause Data CDPで解決!

デジタル施策に積極的に取り組むパルコでは、スマートフォンアプリ「POCKET PARCO」やウェブサイトから取得したデータを活用した施策を行っていました。その蓄積されたデータをより使いやすくする目的で、2016年には「Treasrure Data CDP*」の導入を決定。今後もますます増加し続けるデータソースに「Treasure Data CDP」が柔軟に対応します。

3000ショップからのオススメ情報が届くアプリ

 全国でショッピングセンターを運営する株式会社パルコは、デジタル施策を積極的に導入している。現在、その中核を担っているのがスマートフォン向けアプリ「POCKET PARCO」だ。

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複数のデータソースをTreasure Data CDPで解決!

デジタル施策に積極的に取り組むパルコでは、スマートフォンアプリ「POCKET PARCO」やウェブサイトから取得したデータを活用した施策を行っていました。その蓄積されたデータをより使いやすくする目的で、2016年には「Treasure Data CDP*」の導入を決定。今後もますます増加し続けるデータソースに「Treasure Data CDP」が柔軟に対応します。

3000ショップからのオススメ情報が届くアプリ

全国でショッピングセンターを運営する株式会社パルコは、デジタル施策を積極的に導入している。現在、その中核を担っているのがスマートフォン向けアプリ「POCKET PARCO」だ。

同アプリをDLしたユーザーは、PARCOに出店する約3000のショップから届く最新情報の閲覧・クリップ(お気に入り登録)や、商品の注文・取り置きが行える。クーポンを利用したり、来館や購買に応じて「コイン」と呼ばれるポイントを獲得したりすることも可能。

ユーザーは「貯めたコイン」を「割引クーポン」と交換し、ショッピングに活用する。

「POCKET PARCO」プロジェクトが始動したのは2014年の4月。
パルコのデジタル施策を牽引する執行役の林直孝氏は、このプロジェクトを立ち上げた理由を「『ウェブと店頭、双方のチャネルでの購買の促進』や『実店舗への送客』といった『オムニチャネルの戦略』に、スマホアプリが非常に有効だと考えたからです」と振り返る。

客単価は189%にアップ!

アプリを導入した効果はすぐに数字に表れた。「POCKET PARCO」は、2014年10月末、11月の福岡PARCO新館の開店に合わせてリリースされた。

アプリは、当初福岡PARCO限定で運用を開始。福岡PARCOは、パルコにとって「デジタル施策を実践検証するステージ」という位置付けで、「全館での無料Wi-Fi」や「デジタルサイネージ」を全国のパルコに先駆けて導入しているのだ。

同アプリでは、アプリへ登録したクレジットカードで決済すると、購入額と同等のコインがユーザーへ付与される。検証開始から2ヶ月後、「アプリにPARCOのハウスカードを登録したユーザー」は、「アプリを利用していないハウスカードユーザー」と比較して、約1.6倍の客単価を記録していた。

「ハウスカードの会員に向けてこれまで行っていた施策」と比較して、「アプリを利用してもらうこと」の方が高い効果をあげられると、わずか2ヶ月で証明されたのだ。

そこで、パルコではすぐさま「POCKET PARCO」の全店舗への展開を決定。 2015年3月から全店舗でのアプリ展開を開始した。もちろん、運用拡大後も成果があがっている。

運用開始から1年間の結果として、「アプリにPARCOのハウスカードを登録したユーザーの客単価」は、「アプリを利用していないハウスカードユーザ ーの客単価」の189%もあったのだ。

特に効果が顕著だったのは「購買回数」。アプリを利用していないユーザーの1.7倍の頻度を誇った。単価だけでなく頻度においても、アプリユーザーのエンゲージメントの高さが浮き彫りになった。

「来店前」「来店中」「来店後」 3つのフェーズに合わせた施策

「POCKET PARCO」を導入した効果について、林氏は「アプリ内でのお客様の行動を見ながら施策を実施して、効果の検証を行えるようになりました。PDCAは確実に高速化しましたね」と語る。

同アプリ内で、ショップからの情報をクリップすると、ユーザーは「1クリップ当り1コイン」を獲得できる機能があった。

このコインの付与率をあげ、「1クリップ当り10コイン」を獲得できるキャンペーンを1ヶ月半実施したところ、ユーザーからのクリップ数は倍増し、それに応じて売り上げも大きく上昇した。そこで、2016年3月からは、通常のコイン付与レートも「1クリップ当り10コイン」へ変更した。

また、パルコではアプリを活用し、「来店前」「来店中」「来店後」のそれぞれのフェーズに合わせた施策を実施している。

まず、「来店前」の顧客には、エリアターゲティングによる来店促進キャンペーンを行った。「過去3ヶ月に店舗から半径5km以内でアプリを起動したユーザー」を対象に、週末に行われる「チェックイン時の獲得コイン数を増やす」キャンペーンの案内をプッシュ通知で行ったところ、前の週と比較してチェックインの数は15%もアップした。

一定の期間内に合計1万円以上購買すると500円のクーポンを配布するキャンペーンを行っていた際、「購買金額が1万円に満たないお客様」を対象に、購買直後のタイミングでリアルタイムにキャンペーンの告知をプッシュ通知で配信した。

これは「来店中」の顧客に対する施策だが、プッシュ通知を受け取ったユーザーの半数が、平均して約3回購買を行った。

さらに、「来店後」のユーザーにはショップの評価をしてもらうことでロイヤリティを高めている。5段階評価のうち、最高評価の「5」を記録したユーザーは、そのショップへ5割を超えるリピート率を記録しているのだ。

複数のデータソースをTreasure Data CDPで解決!

2016年9月末、「Treasure Data CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)」が「POCKET PARCO」へ採用されることが発表された。

カスタマー・データ・プラットフォームを導入することで、「これまで蓄積していたデータ」を「より活用できる状態にすること」が目的だ。

増え続けるデータの種類、量に対応できずデータが偏在

ユーザー情報をはじめとするデータの蓄積にあたり、パルコでは「事前に項目を定義する必要があること」が課題だと感じていた。「Treasure Data CDP」を活用すれば、運用開始後でも項目の追加に柔軟に対応することが可能になる。

パルコでは「POCKET PARCO」内のデータに加え、「ウェブサイトのデータ」、「館内の無料Wi-Fiのデータ」、「店舗の屋上に設置した気温・降雨センサーのデータ」など多岐に渡るソースからデータを取得している。取得するデータは、種類も量も増加し続ける予定だ。「今はIoTの時代。こうしたリアルな環境のデータも活用していくことで、お客様が喜んでくれる今までにない体験を提供していきたい」と林氏は展望を描く。

あとからどのようなデータをどれだけ追加しても、すぐに分析できる状態に

「Treasure Data CDP」は、多種多様なデータを簡単に統合し、すぐに施策が打てる環境を提供するサービスとして、パルコを支えていく。

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*2017年7月にサービス名をプライベートDMPの「TREASURE DMP」より変更

トレジャーデータ株式会社

2011年に日本人がシリコンバレーにて設立。組織内に散在しているあらゆるデータを収集・統合・分析できるデータ基盤「Treasure Data CDP」を提供しています。デジタルマーケティングやDX(デジタルトランスフォーメション)の根幹をなすデータプラットフォームとして、すでに国内外400社以上の各業界のリーディングカンパニーに導入いただいています。
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