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「より視聴される動画ニュースリリース」を実現するための分析基盤とは?|株式会社NewsTV

CASE STUDY|株式会社News TV 取締役 大寺 高義氏

動画を使ったメディア事業が活況を呈しています。そうした中で動画をニュースリリースやプロモーションの領域で活用するビジネスを展開しているのが株式会社NewsTV(以下、NewsTV)です。動画広告配信プラットフォームを活用して、累計2000本以上の動画広告配信実績を誇る同社は、動画制作と動画広告配信にデータ分析をフル活用しています。ユニークなビジネスを行うNewsTVが実践するデータ活用とは? 2019年に開催された「PLAZMA 2019 JAPAN IT WEEK 春」での同社 取締役 大寺高義氏の講演からその取り組みを探ります。

ビデオリリースを無料配信、累計2000本以上の実績

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動画を使ったメディア事業が活況を呈しています。そうした中で動画をニュースリリースやプロモーションの領域で活用するビジネスを展開しているのが株式会社NewsTV(以下、NewsTV)です。動画広告配信プラットフォームを活用して、累計2000本以上の動画広告配信実績を誇る同社は、動画制作と動画広告配信にデータ分析をフル活用しています。ユニークなビジネスを行うNewsTVが実践するデータ活用とは? 2019年に開催された「PLAZMA 2019 JAPAN IT WEEK 春」での同社 取締役 大寺高義氏の講演からその取り組みを探ります。

ビデオリリースを無料配信、累計2000本以上の実績

2015年に設立され、ビデオリリース配信事業を展開するNewsTV。動画広告配信プラットフォームを活用して、これまでに2000本以上の動画広告配信実績を持つ。ビデオリリースは一言で言えば、ニュースリリースの動画版の配信事業だ。一般的なニュースリリースと異なり、制作と配信手法、料金体系に大きな特徴がある。

まず、制作については、動画の撮影&編集からNewsTVサービスサイト掲載、配信までをワンストップでNewsTVが実施する。また料金については、撮影&編集からNewsTVサービスサイト掲載まで無料。さらに、配信はターケディング配信(広告)で、この配信部分でのみクライアントが料金を支払うという仕組みとなる。また、撮影から配信までは最短即日対応というスピード感も売りの1つだ。

「即日対応で制作費が無料だと『クオリティが高くないのでは』と心配される方もいます。ただ、クオリティにはかなりこだわって制作しています」と大寺氏はアピールする。

大寺氏は実際に同社の動画のクリオティを示す例の1つとして、紳士服のコナカがオーダースーツ新ブランド「DIFFERENCE」の1号店を青山に出店した際の事例を取り上げた。動画の内容は、記者会見の模様や担当者のインタビューなど、テレビのニュース番組のような体裁ながら、商品やサービスの特徴などもしっかりとアピールするものだ。これをテレビのように不特定多数に放送するのではなく、配信対象をターゲティングして広告配信していることを紹介した。

完全視聴単価は100円程度、圧倒的にリーズナブル

先述のコナカの場合、配信ターゲットは都内在住20〜30代の男性ビジネスマンだ。その効果について大寺氏は、「PR活動とNewsTVのみ実施のプロモーションでしたが、開業後予約の8割がずっと埋まっているという状況を作ることができました。この好調な結果から、その後の全国他エリアでの店舗展開の際にもNewsTVを活用いただいています」と説明する。

大寺氏によると、ビデオリリース事業をスタートした背景の1つには、ニュースリリースが持つ課題を補う目的があったという。従来のPRの手法はニュースリリースに対して話題になる情報を報道各社の記者が取材し、メディアが伝えたい情報を不特定多数に配信するというものだ。大きな事件や事故、スキャンダルなどが突発的に起こると、意図したタイミングでの露出が難しくなる。

NewsTVが取り組んだのは、企業のニュースを映像コンテンツ(ビデオリリース)にして、不特定多数ではなく届けたいターゲットにアドテクノロジーを使って配信することです。おかげさまでサービスは順調に拡大しています。NewsTVを利用いただくメリットは、短納期(最短当日配信)、低コスト(動画制作費は無料)、最後まで見てもらえる動画制作のノウハウと、その結果ターゲットの態度変容を引き起こせることにあります(大寺氏)
新しいニュースの広め方「ビデオリリース」とは?

制作するビデオリリースは60秒程度の動画となるが、動画を最後まで見た場合の完全視聴単価は100円程度になるという。これはバナー広告1クリックと同程度の金額感だ。通常のバナー広告は、クリック後にランディングページに遷移して記事を読み込むといったプロセスがあるので、それと比較しても圧倒的にリーズナブルだとアピールした。

クリエイティブ分析や動画広告配信の効果分析でArm Treasure Data eCDPを活用

NewsTVのサービスの大きな強みは、動画広告の独自配信プラットフォームと分析基盤を持っていることにある。配信プラットフォームは「NewsTV Network」と呼ばれ、独自アドネットワークを持っており、自らメディアの広告枠を開拓している。ニュース、経済、ファッション、エンタメなどのジャンルをカバーしている。また、累計4億UB、月間アクティブ8000万UBという規模の独自DMPを構築。DSP機能、アドネットワーク機能も備え、各SSPに広告に配信することができる。ブランドセーフティの点からアドフラウド(広告詐欺)対策ソリューションもMOMENTUMと提携しており、DSPに標準実装されている。

NewsTV Networkの中に蓄積されるさまざまなログを、Arm Treasure Data eCDPで分析しています。具体的には、ターゲティング情報、視聴回数、視聴離脱ログ、広告掲載ログなどのデータをコピーして、Arm Treasure Data eCDPに格納し、さまざまな角度で分析を行っています(大寺氏)

分析内容としては、いかにターゲットに最後まで動画を視聴してもらえるかという「クリエイティブ分析」、動画広告の持つポテンシャルを含めた効果を分析する「動画広告配信効果分析」、広告入札・配信ロジック開発用の分析、障害・バグ発生時の原因究明などだ。

そのうえで大寺氏は、クリエイティブ分析と、動画広告配信効果分析について、具体的な事例を挙げながら、Arm Treasure Data eCDPの活用方法を紹介した。

1秒単位で動画離脱データを分析、そのノウハウを制作に生かす

クリエイティブ分析で注力しているのは、「コンテンツとして完成度の高い動画をいかに短時間で制作するか」だという。そこで1秒ごとの動画離脱データを分析し、より視聴されるクリエイティブの解析を行い、動画制作に生かしている。

例えば、2017年時点のビデオリリースでは、ナレーターとして企業の担当者の方に登場いただくことが多くありました。それが2019年時点では、ユーザーに実際に使ってみた感想を話してもらい、その後製品やサービスの狙いや意図を担当者に語ってもらう、という構成に変わっています。完成度は2019年時点のほうが高く、1秒ごとの離脱データを見てもより視聴されるコンテンツとなっています。動画の構成はディレクター陣が日々見直しています(大寺氏)

また、動画の再生開始直後のクリエイティブパターンでも、視聴に圧倒的な差が生まれるという。ポイントは訴えたいことを少ない文字数でシンプルに伝えることだ。動画の多くはスマートフォンで視聴されているため、文字や情報が多すぎると不快感につながりやすいことが背景にあるという。

さらに、動画広告配信効果の分析事例として、動画を視聴し広告を認知した人と視聴しなかった人の態度変容調査を行った結果から、具体的な効果を数字で示した。

ブランドサービスの認知度については平均で39.3%向上、ブランドサービスの利用意向は平均で32.7%向上、ブランドサービス好意度は31.4%向上するという結果となりした。いかにユーザーフレンドリーで見てもらえるコンテンツを作るかが重要です(大寺氏)
ビデオリリース配信効果説明図

最近は、ニュースをターゲットに伝えきるサービスだけでなく、動画広告配信で効率的なブランディングを実現する「Brand Trading Desk」という新サービスも試験的に展開中だ。コンバージョンを創出するための動画の配信手法を確立すべく分析を行っているところだという。

「Brand Trading Desk」は、CPA効率のよい施策への流入数が動画によって拡大すれば、結果として獲得コストが安くなっていくことを前提としたサービスだ。

一般的にCV施策や獲得施策を行う場合、効率的だと言われるのはSEMのブランド検索だと思います。おそらくアフィリエイト、ブランド検索以外のSEM、Display、SNSに対しての分析やチューニングなどに多くの企業が労力をかけている一方、圧倒的にパフォーマンスが高いブランド検索に対してはほとんど分析やチューニングは行っていないのでないでしょうか

と大寺氏は話す。

 

しかし、SEMのブランド検索を増加すること、すなわちブランド認知型動画広告運用によりブランドの検索回数を増やすことができれば、平均CPAも下がり、獲得も改善していくと大寺氏は考える。実際のデータで、ブランドキーワードでの流入回数が動画を視聴することでどの程度上がるのかという分析を行った結果、ブランドキーワードでの流入比率が上がり、CVRも改善がみられたという。また、ブランドキーワードの中でどういったクリエイティブがより流入に寄与するのかを分析した結果、勝ちパターンを見つけることができた。

最後に大寺氏は「記者発表会やPRイベントだけでなく、展示会取材、新店オープン、インタビュー、CMメイキングを素材としたものや、HowTo、リクルーティング、自治体、CSR、インバウンド、BtoBなどさまざまな制作パターンがあり、ビデオリリース化が可能です」とアピールし、講演を締めくくった。

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トレジャーデータ株式会社

2011年に日本人がシリコンバレーにて設立。クラウド型データマネジメントソリューションを提供しています。日本では2013年から本格的に事業を展開し、デジタルマーケティングやデジタルトランスフォーメションの根幹をなすデータプラットフォームとして、すでに国内外400社以上の各業界のリーディングに導入いただいています。
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